自己免疫疾患とTreg細胞
自己免疫疾患がおこるのは標的になる自己抗原に問題がある。つまり感染したウイルスと自己の抗原が似ている(交差免疫)あるいはウイルスなどの感染による自己たんぱくの構造変化により自己反応性のB細胞の出現により自己抗体の産生によるもとされていたがT細胞関連では制御性T細胞(Treg細胞)の変異〈減少)により自己反応性T細胞の出現、ヘルパーTh17の過剰な出現により免疫寛容の破錠をきたし自己免疫疾患が起こるとされている。自己免疫疾患は多種多様あり第一世代は代謝拮抗薬(メソトレキセート)やアルキル化薬(シクロホスファミド)などの抗がん剤である。これを低用量で投与すればリンパ球を減らす免疫抑制薬として使える。第二世代はタクロリムス、シクロスポリン、ラパマイシンなど。リンパ球の活性化と増殖にかかわるリンパ球の細胞内シグナル伝達物質阻害する薬。
第三世代はTreg細胞を増やすような薬を免疫抑制に使うということ。IL2そのものを免疫抑制に使うこと。Treg細胞(foxpxp3)の表面CD25分子はIL2受容体のα鎖で外から供給されないと死滅するのでごくわずかなIL2を供給すればTreg細胞が増えて自己免疫疾患の治療に使える。
2023年07月08日 14:02