⑤アレルギー治療・予防の考え方と免疫療法
5-1【アレルギーの治癒との向かい方】「治癒と寛解に関する議論」(治癒)は再発も心配しなくてよいほど完全に治った状態を指し(寛解)は治療の結果、症状がなくなったり消失したりする状態を言います。風邪なんかはけがと同じで長引かない病気(急性疾患)で治癒と寛解がほぼ一致するため患者さんと医療従事者と認識が異なることはありません。しかし癌や心臓病などはいったん症状が落ち着いても、病気自体は完全に治癒しておらず再発する可能性があるため(寛解)と判断されることもあります。アレルギーはどうでしょう?アトピー性皮膚炎や喘息のような慢性炎症性疾患は症状が出てくるかどうかをみて治癒か寛解かをみて語らなくてはならない疾患である。客観的な根拠がない場合ではしばらく症状は出なかったけど4年目から症状が出た場合は治癒ではなく寛解だったとというとらえ方もあります。「アレルギー治療の実際」・・・喘息は刺激を受けて憎悪すると気道が狭くなって呼吸が苦しくなります。一次的に薬を使って症状を和らげることが出来ますが次の刺激があると再び症状が起こってきます。それは{免疫記憶}があるからです。特定のアレルゲンに対するアレルギー反応が起きてしまうと長時間その免役は記憶され持続します。そのため繰り返し症状が出てしまうのです。つまり医療機関で処方される薬の多くは症状を落ち着かせるすなわち寛解に導く薬です。(対症療法)喘息に対して吸入薬、花粉症に対して点鼻薬、点眼薬、アトピー性皮膚炎に対して外用薬とステロイドを使います。使用する量や期間に注意が必要である。5-2【免疫療法の正しい知識】「アレルゲン免疫療法」・・・アレルギー疾患の原因となるアレルゲンが明確になったいる場合、そのアレルギーを継続的にに投与したり服用したりすることにより身体を慣れさせてしまうことで(過剰な免疫反応を抑制させる)アレルゲンに暴露された場合に引き起こされる症状を緩和する治療法である。抗ヒスタミンは対処療法に対して免疫療法は特定のアレルゲンに対する人の免疫反応そのものを変える治療となります。「舌下免疫療法」現在ではこちらが主流となっています。この治療では錠剤を口腔底に5分ほど置きます。その間に高濃度のアレルゲンが樹状細胞に取り込まれて効果を発します。アレルギー性鼻炎が保険適応になります。80%有効であるが効果には3か月有する。「アレルゲン免疫療法が効く理由」・・・マスト細胞や好塩基球の表面に存在するIgE抗体の数、アレルゲンを感知するアンテナの数を減らす作用があります。一つは脱感作でマスト細胞の受容体の内在化によりシグナル伝達抑制されアレルゲンをとらえる反応が低下します。それにより脱顆粒しにくくなるということである。もう一つはアレルゲンに対する抗体の質を変化させて「IgE4抗体」を増やすことでアレルゲンを奪いとる役割(競合阻害)それによりIgE抗体を介した抗原提示が低下することによりTh2細胞の活性化とマスト細胞の活性化が低下する。IgE4抗体は濾胞性制御T細胞が関与するとされてます。これによりIL-10、TGFβなどの抑制性サイトカインによりIgG4抗体を作るように指令が出ます。免疫療法ではこの細胞が増えることによりアレルギー反応を抑えさらにTh2細胞や自然リンパ球2の活性も抑えます。ただし1年以上アレルゲンを継続的に取り入れる必要があります。
2026年09月26日 13:59
