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広島県呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニック

呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニックでは、歯科口腔外科・小児歯科・審美歯科・インプラント・レーザー治療など幅広く対応します。

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⑥免疫と癌

(1)免疫のブレーキを外せ・・・癌に対する「免疫チェックポイント阻害剤」が開発されました。一つはT細胞性免疫のブレーキであるCTLA4です。CTLA4haCD80/86を物理的に阻害することで免疫寛容させる分子でCTLA4を中和させる抗体(イピリムマブ®ヤーボイ)を投与すると癌が退縮することを発見しました。もう一つはT細胞性免疫のブレーキであるPD-1に対する中和抗体も効果があると言われている。(肺がん、腎臓がん)(ニボルマブ®オプジーボ)。T細胞を活性化する第一のアクセルであるTCRのシグナルを阻害します。これまでは免疫のアクセルばかり強く踏んでいたのです。アクセルを強く踏めば踏むほどブレーキも強く踏まないといけなかったのです。これらはブレーキを弱める方法である。チェックポイントとはG1期-S期ーG2期-M期において栄養や増殖因子(EGF)が存在するか?DNAnoコピーが完成したか?染色体分離の準備は完了したか?などのいくつかのチェックポイントを乗り越えなければ先に進めないようになっている。「細胞周期を監視して止まる」という意味だそうです。【癌を攻撃するT細胞の運命】免疫がどのように攻撃しているのでしょうか?癌組織の癌細胞は常に栄養不足に陥って自然に死んだり免疫細胞によって殺されたりして断変化しています。
2026年03月15日 12:55

⑤3サイトカインとは

サイトカインとは同じ種類の細胞同志、あるいは周辺の種類の異なる細胞と細胞とのコミュニケーションを司る可溶性分子です。広い意味ではインスリンなどの内分泌性ホルモンもサイトカインに含まれますが狭い意味では免疫応答に関与するIFNやILなどを指しそれでも100個以上あります。マクロファージや樹状細胞などの自然免疫系細胞から産生される(炎症性サイトカイン)とヘルパーT細胞などの獲得免疫系細胞から産生される(T細胞サイトカイン)に分かれます。これに加えてエリスロポエチンや顆粒状コロニー刺激因子(GM-CSF)などがあります。サイトカインが結合する受容体の遺伝子が単離される様になった。IL2とEPO受容体に共通点があることがわかりました。【多様な作用を生み出すサイトカイン】サイトカイン受容体がどのように細胞核に情報を伝えるか?細胞表面の受容体からの刺激が細胞に様々な作用を及ぼすことを「シグナル伝達」という。INFのシグナル伝達にはTyk2(チロシンキナーゼ)関与することが分かったのです。JAK1、JAK2、JAK3と呼ばれる機能が不明のチロシンキナーゼがありINFのシグナルを核にあるDNAに伝える転写因子としてSTAT1、STAT2があります。一方赤血球を作るサイトカインであるEPOの受容体にチロシンキナーゼが結合することがわかりました。EPO受容体を多く発現する赤血球前駆細胞はJAK2の発現量が多いことからJAK2と名付けられた。INFやIL2が同じシグナルを使っている。JAKは4種類STATは6種類あります。サイトカインの種類によって使われる組み合わせが決まっていることがわかりました。サイトカインのシグナル伝達機構においてIFNγは抗ウイルス作用、活性化マクロファージやIgGクラススイッチを誘導したりする。多くの炎症性サイトカインはシグナル伝達にJAKを使っている。JAK阻害剤にはIL6を阻害して関節リュウマチ、IL4を阻害するアトピー性皮膚炎、IL23は炎症性腸疾患にJAK阻害剤を用います。【受容体に負の制御領域を発見】サイトカインの多彩な作用を生み出すJAK-STAT経路はどのように調節しているのでしょうか?EPOは赤血球を増やす生命に必須のサイトカインです。マラソンの選手は酸素の低い高地ではEPOが増加する。持久力が上がるために大会直前に高地トレーニングを行います。「組み換えEPO」を使う選手がドーピングで引っ掛かることがあります。EPO受容体の細胞質にある蛋白質のカルボキシル基が負に制御されることがわかりました。【ブレーキの全容】サイトカインによって誘導される遺伝子がCISです。CISはEPOによるSTATの活性化によって誘導されEPO受容体に結合しSTATの活性化を抑制することがわかりました。サイトカインの受容体のシグナル伝達に「負のフィードバック制御機構」が存在することがわかりました。その後JAKに結合してその活性を阻害する分子を発見されました。これがSOCSⅠである。つまり「CISはJAKの受容体に会合して受容体を分解。SOCSⅠはJAKに結合しJAKの酵素活性を抑制しJAKを分解する。(ユビチキン化)」何故EPO受容体のカルボキシル末端(40アミノ酸)がなくなるとEPOに対して感受性が上がるのでしょう?⇒カルボキシル末端は普段はリン酸化を受けてSOCSⅢが結合することによりJAKにブレーキをかけている。それがカルボキシル末端がなくなることでブレーキが外れEPOに対して感受性が上がったのである。







 
2026年03月13日 16:02

⑤炎症とサイトカイン

(1)骨が破壊される自己免疫疾患、関節リウマチ・・・免疫疾患は免疫寛容が破綻して自分自身の分子や無害な分子に反応するT細胞が活性化されたり自己抗体が出来たりして起きます。ただしそれは第一stepで第二として炎症が関係します。関節リウマチは炎症によって関節などの骨が破壊される自己免疫疾患です。炎症の本体は患部に集まった種類の免疫細胞とそれらが出すサイトカインです。関節リウマチの発生過程で作用するサイトカインとその阻害剤。自己反応性のナイーヴT細胞が樹状細胞からのIL12、IL23①のサイトカインにより自己反応性活性化T細胞(TH1、Th17)にそれぞれ分化しそれぞれサイトカインINFγ、サイトカイン17放出しマクロファージを活性化することにより滑膜細胞にIL1β、TNF-αなどのサイトカイン産出します。一方滑膜細胞にはIL17が関節を包む滑膜の細胞に作用します。子刺激により滑膜細胞はIL6大量に発生します。IL6はヤヌスキナーゼ(JAK)(細胞のタンパク質のチロシンをリン酸化する酵素)を活性化して骨膜細胞の増殖、RANKLというサイトカイン産生、炎症、疼痛、軟骨破壊の促進です。阻害剤は①IL23阻害剤②CD28阻害剤(アパセプト)③自己抗体(抗CD20抗体リツキシマブ)④抗TNFα抗体(インフリキシマブ®レミケード、アダリムマブ®ヒユミラ、ゴリムマブ®シンポニー⑤抗RANKL抗体⑥抗IL6抗体(トシリズマブ®アクテムラ)、抗IL6受容体抗体⑦JAK阻害剤【自己免疫疾患とサイトカイン】炎症性サイトカインであるTNFαに対する抗体が関節リウマチに劇的に効果を表すことに成功しました。TNFαの作用を阻害する抗体とTNFα受容体と抗体の一部を融合したエタネルせプトはブドウ膜炎、炎症性腸疾患、硬直性脊椎炎など効果が示されました。さらにIL6を阻害する抗体トシリズマブ®アクテムラがTNFα抗体より効果がいいとされてます。何故かというとIL6がIL6を誘導する増幅機構があるためだと考えられている。他にはB細胞そのものを排除して抗体産生を抑える抗CD20抗体(リツキシマブ)やT細胞の活性化を抑えるCD28阻害剤(アパせプト)も関節の治療に使われている。(2)アレルギー疾患を増悪化するもの・・・1型アレルギー疾患を悪化させるものはIL4、IL5、IL9、IL13、IL31などTh2型のサイトカインです。ナイーブT細胞⇒(IL4)⇒Th2⇒(IL4)⇒B細胞⇒IgE⇒肥満細胞。Th2細胞⇒IL13⇒粘液を高めるが角化細胞(バリア機能の低下)血管内皮細胞(透過性上昇)腸管上皮細胞(粘液産生上昇)気道が狭くなって喘息を起こす。Th2細胞⇒IL5⇒好酸球(喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎)Th2細胞⇒IL4/IL13(デュピルマブ)Th2細胞⇒IL31⇒神経細胞(かゆみ)


 
2026年03月12日 08:56

免役においてのアクセルとブレーキのバランス

免役応答で何故免疫寛容が破綻して免疫疾患が起こるのでしょう?免疫細胞は普段はおとなしい状態を保ってます。自己分子や食物、常在菌には反応しません。病原体などの異物が侵入したときに限り活性化されたり増殖されたりします。病原体の排除が終われば、免疫記憶を除いて活性化された免疫細胞は死んだり不応答になったりしておとなしい状態に戻ります。免疫寛容とは閾値を超えないようにま仕事が終わったら収束するように免疫を負に制御する仕組みと同義語である。(免疫応答を制御する仕組み)免疫過剰(感染防御、抗腫瘍免疫)によっておこる疾患⇒アレルギー、自己免疫疾患、サイトカインストーム、組織損傷。免疫記憶⇒次の感染に備える。免疫不全(経口免役寛容、妊娠維持)⇒癌、感染症。免疫応答はアクセルとブレーキがかみ合って初めて有害な異物を排除する一方で食物など無害なものや自分分子には過剰に反応しない状況が作れるのです。エフェクターT細胞やキラーT細胞、巨大化マクロファージは免疫制御のアクセルとなります。【ブレーキ専門の細胞「Treg細胞」】Treg細胞は自己分子に対する免疫応答のみならず食物や花粉と言った非自己抗原に対する免疫応答も抑制していると考えられます。Treg細胞の性質を決定する重要な遺伝子がFoxp3です。自己免疫疾患の原因遺伝子として発見されTreg細胞のマスター遺伝子として知られてます。Treg細胞はCD25、CTLA-4、IL-10、TGF-βといった免疫の抑制に重要な分子の発現や分泌を誘導ないし増強します。CD25はIL2の受容体の一部である。IL2haT細胞増殖因子でエフェクター細胞(Th1、Th2、Th17)キラーT細胞はIL2がCD25に結合することで増殖します。活性化するには時間がかかります。一方Treg細胞では常にCD25を強く発現しています。従ってTreg細胞は他のナイーブT細胞が作るIL2(T細胞増殖因子)を奪って先に増殖することでエフェクターT細胞やキラーT細胞が増殖するのを抑制しています。Treg細胞のCTLA-4は樹状細胞やマクロファージのCD80/86(リガンド)とエフェクター細胞やキラーT細胞のCD28との結合を妨害します。T細胞が活性化できません。IL10とTGF-βは抑制性サイトカインです。IL10は樹状細胞やマクロファージに作用してCD80/86(リガンド)な発現を抑制します。TGF-βはT細胞のサイトカインの産生増殖活性化を抑制します。【T細胞の活性化を促進する3つのアクセル】①アクセル1(TCR)メインのアクセルはMHC-抗原ペプチド複合体からTCRへの刺激です。チロシンキナーゼによりCD25やIL2を誘導します。②アクセル2(CD28)抗原提示細胞のCD80/86によってCD28が刺激されるとPI3キナーゼと呼ばれる別リン酸化酵素を活性化しアクセルのシグナルを発生させます。③アクセル3(サイトカイン受容体)が刺激されるとヤヌスキナーゼ(JAK)という別のリン酸化酵素を活性化しT細胞の増殖や分化に必要なアクセル3のシグナルを発生させます。樹状細胞からはIL12IL23が産生されます。【T細胞の活性化を抑制する3つのブレーキ】①ブレーキ1(PD1)はリン酸化チロシンを分解するチロシン脱リン酸化酵素(チロシンフォスファターゼ)によってチロシンキナーゼを阻害する。PD-1のスイッチのリガンドはPDL1、PDL2は抗原提示細胞や癌細胞に発現しています。②ブレーキ2(CTLA-4)はCD28のシグナルを抑制します。③ブレーキ3(SOCS)サイトカイン受容体やJAKに結合して抑制します。ブレーキ分子の発現誘導に時間差がありブレーキであるPD1やCTLA4もT細胞の活性化の途中で誘導されます。アクセルと同時にブレーキを掛けながら少し減速している状態である。免疫を推進するエフェクターT細胞やキラーT細胞ではブレーキ因子は活性化後に遅れて誘導します。この時間差が「免疫抑制の要点」です。ブレーキはTim3、Lag3、CD39がたくさん出てきます(疲弊)。ブレーキが壊れるとどうなるか?T細胞は過剰に増えT細胞の刺激が延々と続きサイトカインストームや重度のアレルギー疾患や自己免疫疾患を発症したりする。逆にオブジーボなどブレーキを外すことで新しい癌治療につながることが明らかになりました。(5)自己を攻撃するT細胞をロック・・・TCRの認識は甘く、自分自身の蛋白質を認識してしまうTCRも存在し交差免疫のように病原体に対するTCRがたまたま自己分子にも反応してしまうこともあります。アクセル2(CD28)アクセル(サイトカイン)は感染や炎症が起きた時だけ発動することになっています。(閾値の原理)。しかし感染の場で自己反応性T細胞がいたら活性化されてしまい自己免疫疾患が起こることがあるがそれは稀である。「アナジー」という現象です。まだ抗原に接していないナイーブT細胞がアクセル1のTCR刺激だけを受けるとアクセル2やアクセル3のシグナルを受けると二度と応答できなくなるのです。これがアナジーの現象です。アナジーに陥ったT細胞はPD1やCTLA4の他のブレーキ因子を発現するので常にブレーキがかかった状態である。アナジーは自己免疫働かないメカニズムの一つである。他は胸腺学校で自己反応性T細胞は卒業できないようになっている。(6)何重も制御されている免疫応答・・・免疫系の正負のバランスはTreg細胞やアクセル(TCR、CD28、サイトカイン)ブレーキ(PD1,CTLA4、SOCS)で何重も制御されている。内分泌の制御(ステロイド、アドレナリン、レチノイン酸)などです。例えば個体が攻撃されたときアドレナリンが出て緊張したり興奮したりすると免疫にブレーキがかかります。ストレスで放出するコルチゾールも同様である。免疫の正負は細胞レベルだけでなく分子生物でも制御されています。
 
2026年03月10日 18:30

④自己を攻撃する免疫(アレルギー)

(1)自己を攻撃しないはずの免疫が?・・・免疫が反応すべき物質は本来病原体や癌細胞など体に有害なものもあります。花粉やダニ、食物といった異物であっても有益もしくは無害なものは普通は免疫は反応しません。自分自身、妊婦、胎児にも免疫は反応しません。これを「免疫寛容」といいます。ところが免疫寛容が破綻すると同じ免疫機構が自分自身や無害なものに反応してしまい病気になります。「免疫疾患」です。花粉やダニ、食物など本来反応してはいけない外来の異物に反応してしまった場合は「アレルギー疾患」自分自身の分子に反応してしまった場合は「自己免疫疾患」です。自分自身の分子に反応する抗体を「自己抗体」と呼び蛋白質、核酸、脂質、踏査など様々な分子が抗原になります。
(2)4つのアレルギー反応・・・本来反応しない外来物質や自己の分子などに対して起きるアレルギー反応はⅠ~Ⅳ型に分類されてます。Ⅰ型・・・IgEによっておこる即時型アレルギー反応。Th2⇒(IL4)⇒B細胞⇒IgE⇒肥満細胞、好酸球⇒FcεRI受容体⇒抗原結合⇒ヒスタミン、プロテアーゼ放出。
   Ⅱ型・・・自己反応性IgM、IgGによって起きる細胞障害。血小板減少症や溶血性貧血。構成物質のペニシリンに対する抗体が出来た場合も赤血球が攻撃されることがあります。
   Ⅲ型・・・抗原抗体複合体が血管や臓器に沈着することによっておこります。全身性エリテマトーデスがループス腎炎として現れます。溶血性貧血。DNAもしくはDNAが結合した蛋白とDNAに対する抗体が複合体を作ります。その複合体が腎臓や血管に沈着して腎炎や血管炎を作る。IgAと抗原が複合体を作り腎臓に沈着して腎炎を起こすこともありIgA腎症を起こすことと知られている。
   Ⅳ型・・・T細胞による障害。抗体依存性に対して細胞依存性である。金属アレルギー、ツ反など。接触性皮膚炎。
(3)病原体の排除に働く3種類のヘルパーT細胞・・・免疫を引き起こすアレルギー反応の主役は抗体である。そこに至るには抗体産生を仕切るヘルパーT細胞の制御不全、サイトカインという細胞間の情報伝達を担う物質の作用が大いに関係します。
【細胞内の寄生病原体を排除するTh1細胞】マクロファージ、樹状細胞⇒ナイーブT細胞⇒INFγ、IL12⇒Th1⇒INFγ、IL2⇒マクロファージを活性化、キラーT細胞を誘導、IgG産生B細胞⇒結核菌、ウイルス⇒炎症性疾患(マクロファージM1)、Th1が過剰になると激しい炎症が起きたり自己分子や無害なものまで反応するので自己免疫疾患が起こります。【寄生虫の排除を担うTh2細胞】マクロファージ、樹状細胞⇒ナイーブT細胞⇒IL4⇒Th2⇒IL4、IL5、IL9、IL13⇒好酸球IgE産生B細胞⇒寄生虫⇒Ⅰ型アレルギー
寄生虫は細胞より大きいため抗体やマクロファージでは太刀打ちできません。IgEがアレルゲンとして寄生虫を認識すると肥満細胞や好酸球は毒性のある化学物質を出し寄生虫を排除しようとしてます。Th2はIL13を放出して上皮細胞に粘液を作らせ寄生虫を洗い流そうとしています。又IL4やIL13がかゆいという感覚を伝える神経を刺激を刺激していることもわかってきました。【Th17はないと感染症、癌になり過剰だと自己免疫疾患】マクロファージ、樹状細胞⇒ナイーブT細胞⇒IL6、IL1β、IL23⇒Th17⇒IL17、IL22(上皮細胞、血管内皮細胞、繊維芽細胞)⇒好中球IgAB細胞⇒細菌(大腸菌、黄色ブドウ球菌)、カンジタ菌⇒組織損傷、自己免疫疾患
IL17は好中球を動員するサイトカインです。消化管内や皮膚表面にいる細菌や真菌を食べて殺菌します。IL22は上皮機能バリアを強化するサイトカインも作ります。これらは皮膚の細胞や消化管粘膜に抗菌ペプチドを産生させます。「抗生物質」である。TH17細胞はB細胞に作用して消化管粘膜や気道で分泌されるIgAへの抗体のクラススイッチを誘導し感染予防にも働きます。逆に過剰なTh17細胞は自己免疫疾患や様々な組織障害を起こします。皮膚の乾癬は自己免疫疾患でありIL17の阻害薬が使われています。脳梗塞や腎障害をはじめとするさまざまな組織の損傷においてIL17は症状の悪化に関与し阻害薬が使われている。



 


 

2026年03月09日 17:33

3変異して免疫をすり抜けようとする

ウイルスは複製過程で突然変異でによって様々な亜株を生み出します。ワクチン接種によって出来た抗体に中和されるような株は淘汰され抗体が中和しにくい株は淘汰され抗体が中和しにくい株が増えていきます。最初のワクチンは武漢株もとに作られています。この武漢株に対する抗体はデルタ株をある程度中和可能です。しかしオミクロン株はスパイク蛋白に30箇所以上の変異があり武漢型のワクチン接種で得られた抗体には中和効果がない状態です。しかしワクチンで得られた記憶T細胞はオミクロン株に対してもほかの株とほとんど遜色なく反応する。つまりオミクロン株に対して抗体の効果は下がるのにT細胞免疫は変化がないということになります。抗体の効果が下がるのはスパイク蛋白質が細胞のACE2に結合します。感染を防御する抗体の多くはRBD(ReceptorーBinding-Domain)に結合します。オミクロン株ではアミノ酸が置換された変異がRBDの部分に集中するので武漢株をもとにしたワクチンでh得られた抗体はオミクロン株に有効ではありません。又抗体は接種後半年もすると抗体価は0に等しくなります。一方T細胞は抗原ペプチドを認識します。数が多いからその中に少しの変異があっても武漢型で得られた記憶T細胞はオミクロン株のスパイクも十分認識します(交差免疫)。又抗体とちがって記憶T細胞は8か月たっても半分以上残っています。オミクロン株の感染者でも重症者、死亡者が増えなかったのはワクチンによるT細胞免疫の効果も無視できないと考えられます。人類が感染症を克服するには①ウイルス自体を弱毒化すること②人類側が感染もしくはワクチンによる免疫をつけることです(集団免疫)【ワクチンの副反応】mRNAワクチンやコンポートワクチンに添加されているアジュバンドは自然免疫を活性化する働きがあります。ワクチン接種後の発熱や頭痛、倦怠感といった副反応は自然免疫の活性化によるものです。人によっては心筋炎や血管炎を起こすことがある。プチサイトカインストームをおこすことがありリンパ球を減少させ獲得免疫系を弱め免疫が落ちることにより帯状疱疹や感染症に起こりやすくなります。さらにワクチンによって出来る抗体が危険の高い副反応を起こすことがあります。「抗体依存性過敏症」と呼ばれるアレルギー反応です。通常のアジュバンド効果はIgMからIgGへのクラススイッチを誘導しますが人によってはIgMからIgEへのクラススイッチが起き2回目の追加接種によりアナフィラキシーショックが起きることがあります。IgGでも抗原複合体が組織に沈着し血管炎や腎炎が起きます。自己免疫疾患になります。血栓や心筋炎も起こることがあります。ポリエチレングリコール(PEG)が抗原になることもあります。【リスクとベネフィット】一般的な免疫学の法則として短期間に抗原を頻回に投与すると免疫のブレーキが強く働いて(Treg細胞)抗体産生やT細胞を抑制する可能性があります。
2026年03月08日 17:46

2ワクチンの期待

ワクチンによる感染防御の主体は抗体とキラーT細胞である。又B細胞に優れた抗体を作らせるためにはヘルパーT細胞も欠かせません。これらの細胞は獲得免疫の主役ですが獲得免疫を誘導するには自然免疫を活性化する必要があります。様々なワクチンがどのように免疫を活性化するのでしょうか?B細胞は抗原となるワクチン由来の蛋白質を認識して活性化する。一方ワクチンの投与により活性化された自然免疫細胞、特に樹状細胞は抗原提示細胞としてリンパ節に移動するして抗原の一部をMHCに提示しナイーブT細胞を活性化してヘルパーT細胞とキラーT細胞への分化、増殖しヘルパーT細胞はサイトカインを分泌してB細胞を活性化して抗体を産生するプラズマ細胞への分化・増殖を誘導したりして抗体がクラススイッチや親和性成熟うお起こしたりするのを助けます。キラーT細胞は感染細胞を破壊します。【ワクチンの本来の効能は重症化予防であること】インフルエンザは何故毎年のように接種しなければならないか?現在使われているインフルエンザワクチンは精製したウイルス粒子をホルマリンで不活性死そこから脂質をエーテルで取り除きウイルス表面のスパイクにあたるヘマグルチニンを精製して濃縮したものである。抗原になる成分にになる成分を取り出したものを「スピリットワクチン」と呼ぶ。インフルエンザのヘマグルチニン(HA)には変異が多いため昨年のワクチンによって出来た免疫記憶は今年のウイルスに対して活性が弱い。だから毎年打った方がいいということです。エーテル処置やHAの精製を行っているのでアジュバンドになる成分が少ないことも理由の一つです。何故アジュバンドを加えないか?は副作用があるからです。このワクチンはすでにある免疫記憶を再活性化して効果を引き出しているのです。免疫T細胞や記憶B細胞の再活性化には自然免疫(アジュバンド)必要ないからである。インフルエンザワクチンは「感染しても重症化させない」ことに重点を置いたワクチンといえます。毎年接種しなければ意味ないと言えます。【mRNAワクチン】病原体のmRNAは通常は病原体のDNAから転写され作られ細胞内でリボソームによって翻訳されます。DNA⇒蛋白質をつなぐメッセンジャーとして働く。そこで抗原蛋白質をコードするmRNAを細胞に送り込めばその情報をもとに抗原蛋白質が作られ免疫が誘導します。RNA型ウイルスに対するワクチンはウイルスのRNAの代わりに人工的に作ったmRNAを細胞の送り込めばいいのです。しかし問題点が2つあります。①mRNAは生体内で酵素によって壊されてしまします(不安定)②投与したmRNAがTLR3(二本鎖RNA)、TLR7(一本鎖RNA)やRIG-1などのRNAセンサーに感知されアジュバンド効果が強く表れて自然免疫が激しく活性化されてサイトカインストームをおこしてしまうことです。これらを解決したのがmRNAの構成成分の一つであるウリジンを一メチルシュウドウリジンに置き換えたのでした。これによってRNAセンサーに認識されにくくなったのでした。一方でほかに加えられているアジュバンドよりも強いので副反応も強いと考えられます。しかし修飾されたウリジンに置換されただけではmRNAは不安定なので体内で酵素によってこわされてしまいます。MRNAが細胞に取り込められてタンパク質に翻訳されないとワクチンの価値がありません。そこでこれを可能にしたのが脂質ナノ粒子(LNP)である。LNPは想像以上の効果をもたらしました。LNPに包み込まれたmRNAは体内で分解されることなく細胞まで入り分解されることなく蛋白質が作られた(スパイク蛋白、ウイルスRNA、ウイルス蛋白)。その蛋白質から切り出された抗原ペプチドは樹状細胞によって抗原提示されT細胞免疫を強く活性化したのです。LNPにもアジュバンド活性がありmRNAとともに自然免疫も活性化します。このため抗体のみならずヘルパーT細胞、キラーT細胞を誘導します。他にアデノウィルス型がありアデノウィルスというDNA型のウイルスに目的の蛋白質の情報を持つDNAを組み込み接種する。アデノウィルスは細胞に感染し細胞の中で目的の蛋白を作られます。蛋白質の発現量が高い、複製できないが血栓を作りやすい、抗体価がmRNAより弱い、感染を阻止する効果弱い。【ワクチンの効果はどの程度続くか?】麻疹は一生続くが最近の報告では適切に抗原刺激を繰り返せば記憶T細胞はほぼ無限にいつまでも維持できると言われている。記憶細胞は常に刺激を受けリブート(再起動)を繰り返しています。mRNAワクチンで得られる抗体価は通常の感染で得られる抗体価の10倍以上あるということですが長続きしません。ワクチン接種後に感染するブレークスルー感染や3回目のワクチン接種によって初回以上に抗体価が素早く上がることがわかりました。ワクチン接種による免疫記憶は存在し感染もしくは3回目のワクチン接種によって「リブート」されたのです。【ハイブリッド免疫の獲得】ブレークスルー感染した人にワクチンを接種して感染するとより質の高いかつ多様な変異株に対応できる免疫が得られることが報告されています。「ハイブリット免疫」と呼ばれています。まとめると新型コロナワクチン感染症ワクチンによる免疫記憶は少なくとも1年以上は維持され実際の感染や再度のワクチン接種で「リブート」される。ワクチン接種は1年に1度、実際に感染した人は数年に1度でよく健康な若者であればオミクロン株のような軽症のウイルスでは打つ必要ないでしょう。むしろアジュバンドによる副反応や抗体による病気を引き起こすリスクが高いのです。



 
2026年03月06日 10:34

③病原体との攻防ー1過剰な免疫応答「サイトカインストーム」

身体には幾つもの感染防御機構が備わっています。にも拘わらず病原体の感染で死亡するものもいます。新型コロナ感染症ではウイルスは細菌に滑り込み複製して増殖して細胞の外に飛び出すことを繰り返します。新型コロナウイルスは肺の細胞に潜り込んで増殖し肺の細胞を破壊します。その結果呼吸が苦しくなり重症化すると肺炎になります。通常はウイルス感染から時間がたつと体内のウイルスは減ってきます。ところが減ってきても肺の損傷は継続し心臓や肺や能hに血栓ができるのです。このような症状の原因となるのが「サイトカインストーム」である。通常サイトカインはマクロファージⅠによって産生され炎症を起こして病原体を排除するのに必要な物質である。ところがサイトカインが全身で強力におこれば発熱や倦怠感や血栓が全身にわたって起こりいろんな臓器が障害されて多臓器不全となります。新型コロナウイルスの治療薬は軽症では抗ウイルス薬としてレムデシビル、モルヌピラビル、ゾコーバなどがあるが重症者患者には効果がありません。重症者患者に投与される治療薬は過剰な免疫応答がである「サイトカインストーム」を抑える薬になります。デキサメタゾン、トシリズマブ®アクテムラ、バリシチニブがあります。それぞれの治療薬の作用機序は異なります。デキサメタゾンは副腎皮質ホルモンの一種で免疫全般、特にマクロファージⅠからの炎症性サイトカインの産生を抑えます。トリシズマブ®は炎症性サイトカインのIL6の受容体と結合するのを阻害します。IL6gaが結合する受容体は細胞膜を貫通して細胞内の部分にはJAK(ヤヌスキナーゼ)が結合していなす。キナーゼは細胞内の蛋白質をリン酸化する酵素である。JAKはサイトカインによるシグナルを細胞の核内にあるDNAに伝える働きをしており様々な炎症反応を引き起こすための鍵となる重要な酵素である。【何故高齢者が重症化し子供が軽症なのか?】新型コロナウイルスの感染による重症例のほとんどが高齢者や基礎疾患がある人で重症化した人は好中球やマクロファージなどの自然免疫系の細胞が増加しリンパ球(T細胞、B細胞)が減少していることはわかっています。特に高齢者は胸腺のT細胞は減ります。子供は免疫系の発達が未熟なためサイトカインストームを起こしにくいのではないかと考えられます。子供が軽症なのはインターフェロンの産生量が多く自然免疫と獲得免疫が発動されてサイトカインストームを起こすことなくウイルスが排除されているのは間違い内容です。川崎病はウイルス感染や細菌感染をきっかけに過剰な免疫応答により全身において動脈炎が起こるのではないかと考えられている。【日本が軽症なのは交差免疫のため?】交差免疫とは過去にある病原体に感染したことでその病原体に似ている別の病原体に対しても働く免疫のことです。一つの例が天然痘です。一方天然痘に似た書状が出る「牛痘」という牛の病気があります。種痘は牛痘に感染した人に出来た水疱から液体を取り出して接種すると天然痘にかからなくなります。これが交差免疫の代表的な例です。新型コロナにウイルスに一度も感染していないにも関わらず健康な人の20~50%が記憶T細胞を持っています。4種類の感冒ウイルスに対する交差免疫である。HLA-AーAは2402という型は日本人の約6割が持っ就ている。日本人に多いHLAーAーA2402が感冒ウイルス(HKU1,OC43、NL63、229E)のどの部位のペプチドと結合するかを調べました。その結果スパイク蛋白の幹の部分から切り出されたペプチドであることがわかりました。HLA-A-A2402は新型コロナウイルスの同じ部位から切り出されたペプチドとも結合しHLAー抗原複合体を記憶T細胞が認識して活性化されることを乱しました。従って新型コロナウイルスの感染は初めてなのにHLA-A-A2402に結合して提示された新型コロナのスパイク蛋白のペプチドを過去の感冒ウイルスの感染で作られた記憶T細胞が認識して活性化され交差免疫が発動されるのです。「交差免疫」は子供が軽症である理由の一つとも考えられている。子供は常に風邪ひている。感冒コロナウイルスに感染してあまり時間がたってないにも関わらず感冒ウイルスの記憶T細胞があるからだということです。子供はや若者は交差免疫によって新型コロナウイルスが排除されるのでサイトカインストームが起きることなく治ってしまうのです。
 
2026年03月03日 17:46

②ー2獲得免疫で働く2つのリンパ球B細胞とT細胞

自然免疫でウイルスが排除できなくなった場合に発動するのが「獲得免疫」です。獲得免疫で働く細胞はB細胞とT細胞でリンパ球というとこの2つです。B細胞で働く免疫のことを「液性免疫」T細胞で働く細胞を「細胞性免疫」という。【T細胞への抗原を提示する仕組み】T細胞はヘルパーT細胞とキラーT細胞であり前者はサイトカイン(炎症性サイトカインとは異なります)を放出してB細胞の抗体産生の補助やマクロファージを活性化させたりして間接的に感染防御に働きます。後者は感染細胞を殺します。T細胞もB細胞も抗原と結合する受容体を持ちTCRと呼ばれBCRが直接認識するのと違って相手に(抗原提示細胞である樹状細胞、マクロファージ)MHCが必要です。NK細胞はクラスⅠ分子MHCがあれば攻撃しません。TCRが認識する抗原は抗原となる小さなペプチドがMHCのポケットに入り込んだものです。アミノ酸が50個以上がタンパク質で未満のmpのがペプチドです。新型コロナのスパイク蛋白はアミノ酸が1300個ほどつながったものですがこのうちMHCにはまり込むのは25個程度のアミノ酸がつながったペプチドである。ペプチが抗原にはまり込んだものが「MHC-抗原ペプチド複合体」という。MHCクラスⅠ分子とⅡ分子があります。前者は細胞内で合成された蛋白質(ウイルスの蛋白質のペプチド)後者は細胞外から取り込まれた蛋白質(細菌の蛋白質)のペプチドが結合します。クラスⅠ分子MHCはキラーT細胞に、クラスⅡ分子MHCはヘルパーT細胞にそれぞれ抗原ペプチドを提示しTCRによって認識されます。ウイルスの蛋白質のような細胞内で合成されたタンパク質は(ユビキチ)という目印が付加されてプロテアソームという酵素によりペプチドは小胞体に輸送されクラスⅠ分子MHCに結合して細胞表面に運ばれキラーT細胞に表示されます。クラスⅡ分子MHCの場合はウイルスや細菌はエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれエンドソームやリソゾーム内でプロテアーゼによりペプチドに分解してクラスⅡ分子MHCに結合し細胞表面へ運ばれてヘルパーT細胞へ提示されます。【厳密な抗原特異性を獲得】MHCー抗原ペプチド受容体T細胞によって2回使われます。1回目はナイーブT細胞がMHC抗原ペプチド複合体によって活性化されこの時の抗原提示細胞は樹状細胞である。樹状細胞は体内に侵入したウイルスや細菌を取り込みクラスⅠ分子とⅡ分子のりょほうのMHCー抗原ペプチド複合体を発現します。その樹状細胞はリンパ節にてヘルパーT細胞やキラーT細胞に分化・増殖する。それで感染場所に移動して感染細胞を見つけて殺すのです。(2回目)。ヘルパーT細胞はキラーT細胞と違ってサイトカインを出してほかの免疫細胞の活性化をサポートする。主な相手はクラスⅡ分子MHCー抗原ペプチド複合体を発現しているB細胞とマクロファージである。B細胞とマクロファージを活性化させる。【病気に対する個性が血液型によって決まる】MHCは人の場合は人白血球抗原(HLA)と呼ばれています。白血球はHLAの形で分類できます。人ではクラスⅠ分子にはA、B、Cの3つの形がクラスⅡ分子ではDP、DQ、DRの3つの形があります。それぞれの型には200~2000種類の細かい違いによる種類がある。HLAは人種による偏りもあり日本人が新型コロナに感染しにくいのはHLA型のためではないかと考えられている。【免疫には記憶がある】侵入してきた病原体を撃退した後のT細胞とB細胞は役目を終えて大部分が死滅する。」しかし少数のメモリT細胞、メモリーB細胞は残ります。これらを記憶リンパ球といいます。記憶リンパ球は同じ抗原を再び認識すると速く活性化して仕事を行います。記憶リンパ球がある2回目の感染では自然免疫を必要としないので数日で十分です。これを利用したものがワクチンである。麻疹のワクチンは一生続きます。記憶リンパ球は血液を循環しているものと病原体が侵入した部位(気道や消化管粘膜)を記憶してそこに集まっているものもあります。病原体が侵入しやすい部位に記憶リンパ球が存在していることにより2回目の感染ではより早く強い防衛反応が誘導されるのです。

 
2026年03月03日 05:59

②ー1五つ感染防御機構

(1)5つの感染防御機構・・・身体には感染に対する様々な防御機構が備わっている。①バリア障壁②インターフェロン③自然免疫④獲得免疫⑤免疫記憶です。【病原体の病原体の侵入を阻止するバリア機構】・・・いわば水際対策で粘膜の上皮細胞や皮膚の角化細胞がシールされ病原体を侵入させないようにする。さらに痰や唾液、涙も病源体を洗い流す働きがあります。くしゃみや咳も肺に入りそうな病原体をたたき出すバリア障壁である。【インターフェロンがウイルスに負けない細胞を作る】・・・バリア障壁でいくら侵入を阻止してもウイルスが気道や肺の上皮細胞にくっつて細胞内に潜り込むことがあります。この時最初に働く防御の武器がインターフェロンです。インターフェロンはまだ感染していない細胞に対して細胞を「ウイルス抵抗状態にします。例えばコロナウイルスの場合は細胞に侵入するとウイルスのmRNAをもとにRNA転写され、ウイルスRNAの情報の基に蛋白質が出来ます。複製されたRNAとウイルス蛋白が次々組み立てられます。そうして増殖したウイルスは細胞外に放出され別の細胞に侵入していきます。ここでウイルス感染細胞から放出されたインターフェロンα、βによってRNAを分解する酵素やウイルスを構成するタンパク質の合成を抑制する因子を誘導します。このようなウイルス抵抗状態になった細胞に滑り込んでもウイルスは増えることはできず感染が拡大しません。さらに細胞がウイルスの侵入を感知してインターフェロンを作らせるウイルスセンサーとして働くRIG-1というタンパク質も重要です。一方で全身性
エリトマトーデスのような自己免疫疾患ではインターフェロンが慢性的に作用し続けることで悪化するのでインターフェロンの作用を阻害するモノクロール抗体が治療に使われます。【NK細胞が感染細胞を見つけて速く殺す】初期の段階では感染してしまった細胞はNK細胞が担当します。目印はクラスⅠ分子というタンパク質です。クラスⅠ分子MHCは通常ほとんどの細胞で表面に発現します。NK細胞はクラスⅠ分子MHCが発現している細胞を攻撃しません(受容体が抑制的)。一方でウイルスが感染した細胞ではウイルスの構成蛋白をたくさん作っているためにMHCの産生が低下します。受容体を介したブレーキシステムが作動せずNK細胞はウイルスに感染した細胞を攻撃します。ウイルスが侵入したときに細胞ら発生するインターフェロンもNK細胞の活性化に一役買ってます。癌細胞もクラスⅠ分子MHCの発現が低下するので癌細胞を攻撃してきます。又2度目の感染やワクチンを接種したことでウイルスに対する抗体が存在すればNK細胞は抗体を介して感染細胞を認識して攻撃することもできます。「抗体依存性細胞障害反応」という。NK細胞にはFc受容体があり感染細胞表面のスパイクに結合した抗体を認識して感染細胞を攻撃するのです。【食細胞が食べて消化する】死んだ感染細胞や死にかけた細菌細胞を素早く食べて消化するのが好中球とマクロファージである(貪食作用)。NK細胞と同じくFc受容体がありウイルスに結合した抗体や感染細胞表面のスパイクなどウイルス蛋白質に結合した抗体を認識して食べることが出来る。【マクロファージが炎症を起こす】マクロファージには①貪食の他にウイルスのDNAやRNAを感知して炎症を起こす。②細菌は糖タンパクや脂質を感知して炎症を起こす。さらに③死んだ細胞から出る物質がマクロファージを活性化して炎症を起こす。死んだ細胞から出る物質をダメージ関連分子パターン(DANPs)といいます。マクロファージがウイルスや細菌を感知する病原体センサーはTLRと呼ばれるものです。これらが感知されると炎症性サイトカインが分泌され炎症細胞をどんどん感染部位に集めます。炎症が強くなると患部は赤く腫れて熱を持ちます。さらに炎症が強くなると体温が37度©を超えるような全身性の発熱が始まります。マクロファージが作る炎症性サイトカインが脳の視床下部に作用してP・GE2が作られ疼痛、発熱が起こりウイルスの増殖スピードが落ちます。発熱は体力を消耗します。マクロファージは炎症性サイトカインを盛んに分泌する(M1型)貪食によって異物を排除する(M2型)後者は炎症を抑え繊維芽細胞にコラーゲン産生を盛んにさせて組織を修復する働きがあります。【好中球が炎症をひろげてしまうことも】好中球は「食べて消化し、消毒すること」が専門です。好中球は炎症時にはマクロファージが分泌するサイトカインにより骨髄から動員されます。そして感染細胞や死んだ細胞を食べその後好中球は自壊して膿になります。(2~3日の命)。好中球は死ぬときDNA断片(好中球細胞外トラップ)(NETs)を放出し断片が短くなるとマクロファージを活性化し炎症拡大します。そうすると「サイトカインストーム」がおきて多臓器不全が起きます。コロナ感染症では重症化した患者ほど好中球が多いとの報告あり。ここまでが自然免疫です。
2026年02月27日 11:59

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