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広島県呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニック

呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニックでは、歯科口腔外科・小児歯科・審美歯科・インプラント・レーザー治療など幅広く対応します。

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④慢性ストレスによる脳内炎症がうつ病を引き起こす

【うつ病とは?】うつ病は統合失調症や双極性障害などに比べて遺伝要因よりも環境要因が発症に強く影響する。うつ病の患者さんは理由がないのに気分の落ち込みが続き、生きていることに価値を見出せない苦しみに襲われその苦しみを止めるには死を選ぶしかないと思うけど、死ぬ元気もなく苦しみに耐えているといった症状があらわれるのがうつ病である。
2026年10月08日 10:27

③脳回路と認知の仕組みからみた精神疾患

【脳の配線変化が精神疾患の一因?】脳の疾患には神経変性疾患と精神疾患があります。精神変性疾患とは記憶ができないなどの症状が出るアルツハイマー型認知症では多数の神経細胞が細胞死を起こして脳の顕著な萎縮がみられます。当然脳内の情報処理を担う神経細胞が死んでしまうので記憶や認知などのいろんな脳機能に障害が出てしまいます。一方脳に顕著な萎縮、神経細胞死がみられないのが精神疾患だとされています。このような精神疾患の原因としてシナプスや神経細胞の働き方の変化の他に神経回路の配線の変化が考えられます。脳の領域間を結ぶ配線の数が少なかったり多すぎたり間違った相手に配線されたりする変化である。脳内の配線はすべて脳神経が発生、発達する間に自律的に構築されてます。顔が一人一人異なるように脳の神経回路の複雑な配線も微妙に一人ずつ違うはずです。何らかの原因で配線が大きく変化する、もしくは配線相手を間違えると、精神疾患の症状が現れていると考えられてます。【脳はどうやって機能しているか(ボトムアップ・トップダウン情報の統合説】精神疾患の原因解明が難しいもう一つの理由は、そもそも認知の仕組みがよくわかってないからです。脳が何かをするときの情報の流れには、ボトムアップとトップダウンの二つの方向があります。目や耳などの末梢感覚器官でとらえた情報が脳へ入力され処理される流れがボトムアップである。前頭前野などの高次脳部位で経験や記憶によって見たものが何かを予測したり、関心を向けたり、手足に運動の指令を出したりする情報の流れがトップダウンです。脳が何かを認知する過程ではボトムアップとトップダウンの情報を統合するという説が考えられている。錯視は神経回路の配線が正常でもトップダウンの予測の間違いが原因で認知のエラーが起きる。物をつかむ場合にも手を動かす運動指令のトップダウン情報と物をつかんだ触覚のボトムアップ情報を統合することで物の形や硬さを認識することが出来る。【幻覚や幻視が起こる仕組み(情報統合のバランスが崩れるのが原因か?)】錯視だけでなく実際には存在しない感覚があらわれる幻覚もトップダウンとボトムアップのバランス異常やトップダウン過剰(予測亢進)によって理解できます。感覚情報が遮断されるとトップダウンとボトムアップのバランスが崩れて目からの感覚入力がないのに、視覚認識を司る視覚野が予想トップダウンだけで勝手に活性化してみえないものが見えてしまう(幻視)【幻聴があるとき、脳で何が起きているか?】多くの統合失調症の患者さんでは幻聴の症状が現れるのですが話ことばの聴覚認識は特にトップダウン情報の影響が強いと考えられます。聴覚は情報量がとても少ないため今までの経験や記憶によって予測(トップダウン情報)でボトムアップの少ない情報量を補って認識する必要があるからです。これも聞き手が話の内容をある程度、予測できるからです。トップダウン情報が暴走することによるものでその原因の一つに神経回路の配線の変化があると考えられている。トップダウンの情報は予測などを行う前頭葉などの連合野で生み出されます。ドーパミン遮断薬は前頭葉の活動を抑えることでトップダウンの情報が聴覚野を刺激・支配することを抑え幻聴を収めるのだと考えられている。【脳の炎症で正常な神経回路が作れなくなる?】胎生期や新生児期の脳が発達する過程における神経回路の微細な変化が統合失調症や自閉スペクトラムの発症リスクになる仮説がある。脳内にある何百万の配線は遺伝子の命令で自律的に作られます。お母さんのおなかの中や生まれたてのすぐ時期は脳内の神経回路は構築中で完成していません。この時期の脳回路は非常に感受性高く、少しの酸素不足や栄養不足により影響されることが知られています。虚血性や炎症性の脳性まひが当たり錐体路と呼ばれる運動機能を司る神経回路形成が障害されるためトップダウンの情報が対称の筋肉に伝達されなかったり、筋肉の知覚情報が間違った脳部位に伝達されてしまいます。未成熟な発達中の脳は細菌やウイルス感染などによる炎症に非常に脆弱である。炎症で正常な回路設計命令が攪乱されてしまうのです。炎症の起きた時期、種類、強さの違いにより影響される脳神経回路が異なるため統合失調症、自閉スペクトラム、知的遅延、脳性まひの差が生まれると考えられている。統合失調症の患者さんではウエルニッケ野とブローカ野を結ぶ太い配線(弓状束)の数が少ないという報告がある。患者さんの一部では弓状束の変化により前頭葉に存在するブローカ野(運動言語中枢)と側頭葉にあるウエルニッケ野(聴覚言語中枢)の情報共有がうまくできず、ウエルニッケ野が勝手に活動して幻聴が起きている可能性があります。又独り言をブツブツ言う人がいますが自分の発する独り言(運動)からトップダウンの情報が聴覚認知に反映されづらいため自分の運動(独り言)によるにも関わらず自分の独り言を他人からの音声と誤認している可能性があります。
 
2026年10月07日 10:23

②ゲノムから見た精神疾患

【遺伝要因と環境要因】それは患者さんの兄弟や両親、祖父母、いとこなどのや遺伝情報がほぼ同一の一卵性双生児の発症率を調べることで推定できます。精神疾患の中でも統合失調症や自閉スペクトラム(ASD)、双極性障害は遺伝要因の影響が強いことで知られてます。遺伝要因とは人のすべての遺伝情報はDNAにある薬30億個の塩基の並び方(塩基配列)で書かれておりその中のごく一部にタンパク質を作るための情報である遺伝子(約2万個)がある。ゲノムの中に遺伝子が点在してます。人の個人ごとの塩基配列を比較すると99%は同じで残り1%に個人による違いがあります。1%の塩基配列が個人ごとによる違いがある。それによってタンパク質の量や機能などタンパク質のでき方に個人差が生まれる。それが一人ひとりの身体的特徴や性格よ能力、病気のなりやすさなどの体質を作り出している。ある領域の塩基配列が多くの人と異なるゲノム変異は頻度の高いありふれたものから稀なものまであります。集団の中で1%以上の頻度で現れる1塩基の変異はSNP(一塩基多型)と呼ばれます。精神疾患を含む多くの失kンでは一つ一つのSNPはせいぜい1,2倍ほどの発症リスクが高まるといった影響度の小さいものしか発見されていません。【発症に強く影響するゲノム変異を見つける方法】ゲノムコピー数変異とは人は父と母からそれぞれ1セットずつ受け継いだ2セットのゲノムを持っている。ゲノムの中の50塩基以上にわたる領域が津城が2コピーのところ、1コピー(欠失)3コピー(重複)する変化のこと。細胞にとって重要なタンパク質の場合、タンパク質の量が増えても減っても、細胞の形態や機能が変化して疾患を引き起こす要因となる恐れがあります。中には子供だけみられるケースもあります。新生突然変異です。父と母には欠失がなく子供は母からの1コピーだけとなります。【シナプスで働く遺伝子が発症の鍵?】発症への影響度が大きいゲノム変異が見つかり始めたところで発症メカニズムを推定できるようになりました。統合失調症やASDの発症に大きく影響売るCNVに含まれる遺伝子が脳のどこで働いているかはシナプスに関連するものが多いことがわかりました。これによりこれらの疾患はシナプスの機能障害に原因があることがわかりました。【ゲノム変異を手掛かりに病因を解析する】統合失調症の3000名の患者さんからゲノム解析を行い7名がARHGAP10という遺伝子から稀なCNVを見つけ発症リスクであることを見出しました。ARHGAP10の欠失とミスセンス変異を持つ患者さんでは神経突起伸張の低下、スパイン密度の減少、認知機能障害、不安様行動などがみられた。何故見られたかというとAR$HGAP10は細胞内の信号伝達に化かかかわりRhoキナーゼを調整しています。ところがARHGAP10の変異によりRhoキナーゼが異常に活性化しそれが神経細胞の突起の伸張を低下させると考えられている。統合失調症の患者さんでもARHGAP10変異を持つものはわずかでもほかの遺伝子変異でもRhoキナーゼの活性化が起こることが報告されている。したがってARHGAP10変異に対応した薬は多くの統合失調症の患者に効果を発揮する可能性があります。抗精神薬で効きにくい人はRhoキナーゼ阻害剤が症状を改善する薬になるかもしれません。【診断名は同じでも発症メカニズムが違う可能性】精神疾患では同じ診断名でも患者さんごとに発症が強くかかわるゲノム変異が異なってきます。何故なら精神疾患は脳の疾患であり体の他の臓器に比べて脳は複雑で脳の形成や機能維持に重要な遺伝子が多数あります。そのうちどれかに変異が起きると精神疾患のリスクが高まってしまいます。現在の診断は患者から聞き取った精神状態にもとずいており発症メカニズムによって疾患の区別をしているわけではなく『幻覚』があれば統合失調症と診断されているのです。それが発症メカニズムの解明や治療を難しくしている原因の一つになっています。異なるゲノム変異によって似た症状が発症する場合、本来は異なるメカニズムの病気なのに症状だけで同じ病名がついているので原因となるゲノム変異ごとの治療が望まれます。一方、同じゲノム変異でも、人によって現れる症状が異なり違う診断名になることも知られてます。統合失調症の発症に強く関わるCNVがASD、ADHD、てんかん、知的障害、双極性障害、発達遅延といったほかの精神疾患にも関連することが分かってきました。統合失調症の発症リスクが数十倍になる22p11.2欠失は年齢によって頻度の高い精神疾患が異なります。子供のころは自閉症スペクトラム、注意欠如、ADHD、不安症の有病率が高く、思春期以降では統合失調症の有病率が高くなります。特に統合失調症と自閉症スペクトラム症は強くする変異が重なっており、発症に共通のメカニズムが働いている可能性があります。同じゲノム変異をもっていてもある人は統合失調症に別の人は自閉スペクトラムとなります。違いはそれ以外の遺伝要因が影響している可能性があります。【強い遺伝要因を持っていても発症するとは限らない】数十倍以上の大きな発症リスクとなる22q11.2欠失でも発症するのは3割です。発症には環境因子もかかわっている可能性があります。心理的ストレスが発症の引き金になる可能性もあります。
2026年10月02日 16:05

①シナプスから見た精神疾患(心を紡ぐ基本素子から考える)

【何故心の病の脳科学か?】脳も体の中の臓器の一種なので、他の臓器から大きな影響を受けている。内分泌や免疫、腸内細菌と精神疾患の関係も注目されている。アルツハイマー病認知症やパーキンソン病の脳を調べてみると病理学的に異常なタンパク質の凝集体がある特定の神経細胞に蓄積し、その結果細胞群が傷害を受け脱落しています。(細胞死)。進行すると脳容積が著明に減少(脳萎縮)していく経過がCTやMRIなどの脳画像法でみられ脳変性疾患にこれらは分類される。一方統合失調症をはじめとする精神疾患の患者さんの脳を調べても異常なタンパク質が蓄積している様子も、神経細胞の顕著な細胞死もみられません。【シナプスが私たちの心を制御している】人の脳は約1000億個もの神経細胞がつながりあった巨大なネットワークで情報のやり取りは電気信号で行われます。神経細胞には信号を受ける樹状突起と信号を出力する軸索(神経発火)という2種類の突起があります。しかし軸索と樹状突起の間には、わずかな隙間がありこのつなぎ目のことをシナプスと呼びます。シナプス前細胞から神経伝達物質がシナプスへ分泌される。神経伝達物質はシナプス後細胞により受け取られこの化学信号は再び電気信号へ変換される。グルタミン酸は神経細胞を興奮させる神経伝達物質でGABAは落ち着かせる神経伝達物質である。グルタミン酸とGABAのバランスが興奮側に傾き、膜電位がある大きさ(閾値)を超えると膜電位はさらに上昇し軸索に電気パルスを出力します。これを「神経発火」と呼びます。幸福感を構成する神経伝達物質はドーパミン、セロトニン、オキシトシン、ニコチンなどがあり神経発火の起こりやすさを調整するので神経修飾物質と呼ばれている。【シナプス・デモクラシー(神経の発火は多数決で決まる】神経発火の直接な誘因となる物質はグルタミン酸なので電気信号が軸索を伝わってくるとシナプス前細胞からグルタミン酸が放出されシナプス後細胞にある受容体がグルタミン酸を受け取ると細胞外にあったNA+が細胞内に流れ込むと電位が+に押し上げられる。GABAはーイオンを流し込みます。グルタミン酸がわずかの時間で入ることで膜電位は閾値に到達でき神経発火が誘発される。【シナプスの強さは刻刻と変化している】一つの細胞は1万個ほどの興奮性シナプスがあると言われています。多くの興奮性シナプスはスパインと呼ばれる樹状突起上の微細な構造物上にシナプスを形成します。スパインは電気回路の配線のように安定したものではなくしばしば変化することが知られてます。例えばシナプスが大きくなると発火に対して大きな効果を持ちスパインが小さくなるとシナプスの効果は小さくなります。(シナプス可塑性)【統合失調症ではシナプスが独裁主義になる】統合失調症の発症に関する遺伝子はシナプスで働くものが多く中でもスパインで働く遺伝子が多い。スパインの数が少ないという報告があります。統合失調症の発症に関する遺伝子の中でもDISK1とSETD1などは発症に対する影響度が多きいと言われておりこれらの遺伝子が働きにくくなる変異があるとそのような変異がない場合に比べて統合失調症の発症の確率はけた違いに高くなります。本来なら多数の神経細胞から同時に信号入力がないと発火しないという民主主義な仕組みなのに統合失調症ではスパインの密度が変わることで少数の神経細胞からの信号入力だけで発火してしまう独裁主義に変化してそれが神経回路の調和を乱している説が考えられている。【情報の統合に障害が起きている可能性】脳では複数の神経細胞が同じタイミングで(同期)して発火することで情報を統合すると考えられます(マルチタスク)。しかし脳内の発火のタイミングがずれてしまったりさらに別の記憶を保持している神経細胞群が同期発火して同じ回路で機能的につながってしまったならば(例えばFBI容疑者を追跡いているドラマの記憶を保持している神経細胞群)『今FBIが追跡されているという』妄想が起こってくるのである。【様々な仮説を検証して個別化医療を目指す】最も有名な仮説は「ドーパミンが大脳皮質下という脳領域で過剰に分泌されているという仮説」「GABA作動性神経の活動が弱い説」「酸化ストレスという細胞ダメージにより神経細胞の機能に変調が生じるという酸化ストレス説」これらが複合的に絡み合って病態生理を形成していると考えられてます。(不均一性)(異質性)。現在ではドーパミン受容体に働く拮抗薬です。
2026年09月30日 12:18

⑤アレルギー治療・予防の考え方と免疫療法

5-1【アレルギーの治癒との向かい方】「治癒と寛解に関する議論」(治癒)は再発も心配しなくてよいほど完全に治った状態を指し(寛解)は治療の結果、症状がなくなったり消失したりする状態を言います。風邪なんかはけがと同じで長引かない病気(急性疾患)で治癒と寛解がほぼ一致するため患者さんと医療従事者と認識が異なることはありません。しかし癌や心臓病などはいったん症状が落ち着いても、病気自体は完全に治癒しておらず再発する可能性があるため(寛解)と判断されることもあります。アレルギーはどうでしょう?アトピー性皮膚炎や喘息のような慢性炎症性疾患は症状が出てくるかどうかをみて治癒か寛解かをみて語らなくてはならない疾患である。客観的な根拠がない場合ではしばらく症状は出なかったけど4年目から症状が出た場合は治癒ではなく寛解だったとというとらえ方もあります。「アレルギー治療の実際」・・・喘息は刺激を受けて憎悪すると気道が狭くなって呼吸が苦しくなります。一次的に薬を使って症状を和らげることが出来ますが次の刺激があると再び症状が起こってきます。それは{免疫記憶}があるからです。特定のアレルゲンに対するアレルギー反応が起きてしまうと長時間その免役は記憶され持続します。そのため繰り返し症状が出てしまうのです。つまり医療機関で処方される薬の多くは症状を落ち着かせるすなわち寛解に導く薬です。(対症療法)喘息に対して吸入薬、花粉症に対して点鼻薬、点眼薬、アトピー性皮膚炎に対して外用薬とステロイドを使います。使用する量や期間に注意が必要である。
5-2【免疫療法の正しい知識】「アレルゲン免疫療法」・・・アレルギー疾患の原因となるアレルゲンが明確になったいる場合、そのアレルギーを継続的にに投与したり服用したりすることにより身体を慣れさせてしまうことで(過剰な免疫反応を抑制させる)アレルゲンに暴露された場合に引き起こされる症状を緩和する治療法である。抗ヒスタミンは対処療法に対して免疫療法は特定のアレルゲンに対する人の免疫反応そのものを変える治療となります。「舌下免疫療法」現在ではこちらが主流となっています。この治療では錠剤を口腔底に5分ほど置きます。その間に高濃度のアレルゲンが樹状細胞に取り込まれて効果を発します。アレルギー性鼻炎が保険適応になります。80%有効であるが効果には3か月有する。「アレルゲン免疫療法が効く理由」・・・マスト細胞や好塩基球の表面に存在するIgE抗体の数、アレルゲンを感知するアンテナの数を減らす作用があります。一つは脱感作でマスト細胞の受容体の内在化によりシグナル伝達抑制されアレルゲンをとらえる反応が低下します。それにより脱顆粒しにくくなるということである。もう一つはアレルゲンに対する抗体の質を変化させて「IgE4抗体」を増やすことでアレルゲンを奪いとる役割(競合阻害)それによりIgE抗体を介した抗原提示が低下することによりTh2細胞の活性化とマスト細胞の活性化が低下する。IgE4抗体は濾胞性制御T細胞が関与するとされてます。これによりIL-10、TGFβなどの抑制性サイトカインによりIgG4抗体を作るように指令が出ます。免疫療法ではこの細胞が増えることによりアレルギー反応を抑えさらにTh2細胞や自然リンパ球2の活性も抑えます。ただし1年以上アレルゲンを継続的に取り入れる必要があります。
2026年09月26日 13:59

④アレルゲン別にみるアレルギー

4-1【食物アレルギー】・・・食物アレルギーはとても早い時期に始まることが多い。生後数か月から2歳、3歳ごろまでが発症のピークと言えます。多いのは鶏卵です。クルミやカシュウーナッツが原因の子供も増えてます。アレルギーと診断されればその食べ物を一時的に食事から取り除く「除去食」で対応する。食物アレルギーは食べものの中に入っているタンパク質に体の免疫が敵と間違えて反応してしまうことで起こります。食物アレルギーには大きく分けてIgE抗体が関係するタイプと関係しないタイプがあります。前者は食べた後2時間程度でアレルギー症状が出る場合(即時型)や食べて運動するとアレルギー症状が出るタイプ(食物依存性運動誘発アナフィラキシー)が含まれます。一方後者(IgE抗体が関与しないタイプ)はリンパ球などの免疫細胞がかかわっていてもっとゆっくり出ることが多い)消化管アレルギーなどが含まれる。食物アレルギーは体質と環境の影響を受けることが多い。「大人の食物アレルギー」子供は大人になるにつれて耐性を獲得し治ることがありますがこれまでアレルギーがなかった成人が突然なることがあります。代表例として甲殻類やアニサスアレルギー、コチニールアレルギーがある。甲殻類は目、鼻腔、皮膚などで起こるが口腔内でも症状が起きます。アニサスは寄生虫でこれに対するアレルギーである。コチニールはカイガラムシから抽出した天然由来の赤色色素であるが化粧品や加工食品に含まれている。「大人になってから発症する理由」背景にあるのが(免疫老化)と(環境暴露)である。加齢により免疫の調節機構が低下し、自然免疫と獲得免疫のバランスが崩れやすくなるとされてます。長期にわたって蓄積された化学物質、アレルゲン、ストレスが臨界点を超えた時、アレルギーが発症するともいわれてます。女性はホルモン変動の時期にアレルギーが起こりやすいとされてます。「経口免役療法と舌下免疫療法」前者は原因となる食べ物を医師の管理の元でごく少量から食べ続けていく治療法です。最初は少量ずつ食べ始め体をアレルゲンに少しずつ慣れさせてある程度の量を食べても症状が出ない(脱感作状態、持続的無反応)ようにしていくのが目標である。慣らす治療である。後者の舌下免疫療は原因となる食物のエキスを舌の下に数分間保持してから飲み込む方法です。副作用が少ないのが利点である。さらに効果的にプロバイオティクスを組み合わせる方法も報告されてます。乳酸菌とビフィズス菌を組み合わることです。最近は生物学的製剤と呼ばれている抗IgE抗体である「オマリズマブ」で症状を和らげる作用があるので併用されることで効果が期待される様になりました。
4-2【口腔アレルギー症候群】・・・食べものを食べた後唇や口の中、喉や耳の奥などに痒みなどのアレルギー症状が出るタイプの食物アレルギーです。原因食物は桃、リンゴ、サクランボ、メロン、スイカ、キユーイなどの果物である。何故アレルギーを引き起こす食品を食べても口腔内など局所的な症状で治まるのでしょうか?理由はこれらのタンパク質は消化酵素や加熱加工で容易に壊されているので胃や腸で分解される頃にはアレルゲンとして認識されなくなるからである。
4-3【金属アレルギー】・・・正確には接触性皮膚炎と呼び外的な異物が原因となって皮膚に起こる炎症の一つで免疫細胞(T細胞)が異物を排除しようとする反応によってひきおこされ症状の持続にも免疫細胞が重要な働きをしていることが分かった。かぶれには2種類あり一つはアレルギーによる「アレルギー性接触皮膚炎」と外的な物質が皮膚に直接刺激を与える「刺激性接触皮膚炎」とがある。免疫反応として感作相ではアレルゲンを認識してその情報をランゲルハンス細胞や樹状細胞にアレルゲンを取り込ませる。抗原提示細胞の活性化、成熟、リンパ節の遊走します。リンパ節内でナイーヴT細胞に情報を教えます。(抗原提示)。同じアレルゲンが再び体内に侵入してきた際に素早く戦うことが出来る抗原特異的T細胞⇒ヘルパーTやキラーT細胞に分化します。惹起相では皮膚に再侵入した同じアレルゲンを出来るだけ素早く排除するために炎症反応が誘導されます。(炎症惹起)。これらを誘導型皮膚関連リンパ組織と命名された。「何度もかぶれるのはなぜか?」この抗原特異的T細胞は通常は血液を流れていて体内に異物が侵入したり癌細胞ががん細胞が発生したときに、皮膚やその他の組織に集まりこれらの敵を排除すると考えられていたが近年T細胞は末梢組織に長期にわたってとどまり外敵に対する最前線の防御を提供することがわかってきたのである。特徴からレジデントメモリーT細胞TRMと名付けられました。免疫記憶をT細胞にはいくつか種類がありますが成人の皮膚表面には200億個のメモリーT細胞がありそのうち80%がTRMとされてます。「現場にたまり、特定の敵に対してその場で防御を担う」によって名ずけられた呼び名である。TRMのうち15~20%は一度炎症が起こった場所に半年以上も留まり続けることが報告されています。そのため症状が治まったように見えても同じ場所で再び炎症が繰り返されるのです。これは毛嚢(毛穴)細胞由来のIL7とIl15というサイトカインによりTRMが局所で安定的に維持されることが明らかになりました。毛嚢はTRM細胞にとって生存に必要な因子を供給する「支えの場」として機能しており再び感染や炎症が起きた際に即座に反応出来る準備を整えているのである。「かぶれの原因はなにか?」1位は硫酸ニッケル2位金チオ硫酸ナトリウム3位漆オール4位パラフェニレジンアミン5位塩化コバルトであり金属アレルギーが占めています。
「金属アレルギーにいかにして対応するか?」ニッケルが接触性皮膚炎を引き起こす最大の原因とされていて医科歯科領域では手術などを受ける患者の金属アレルギーをしっかりと確認し対応することが重要である。又ニッケルはコーヒー、チョコレート、豆類、穀物などに含まれており全身に湿疹や痒みがが出ることがありコバルトは貝類(アサリやムール貝)で全身の皮膚炎を引き起こすことがあります。(全身性接触皮膚炎)「酸っぱいものを食べると手がかぶれる(食事と金属アレルギーの不思議な関係)」・・・食物自身が原因となる食物アレルギーと食物に含まれている金属が原因となって全身に症状を起こすアレルギー(全身性接触皮膚炎)は異なるもので対応も変わります。トマトジュース、レモンなどの酸っぱいものを摂取すると数時間後に手のひらに水疱が出来数日間持続することがある場合は皮膚アレルギーは陰性であるが金属のパッチテストを施行したところ『パラジウム』が陽性となり金属アレルギーが診断されたのです。『パラジウム』は㏗4程度以下の酸性環境でイオン化することが報告されました。歯科金属に含まれる『パラジウム』が口腔内の酸性環境でイオン化しイオン化した金属が血液を回って皮膚にまわって皮膚に吸収され遅れてアレルギー反応を引き起こした可能性が突き止められた。酸性食品を摂取した際に症状が悪化する場合には歯科金属のパッチテストを行う必要があります。金属アレルギーの可能性を考慮する必要があるからです。食品に含まれる金属が原因でアレルギー反応が引き起こされる場合も特定の金属が酸性環境でイオン化しアレルゲンとして働くことがあります。
4-4【薬物アレルギー】・・・薬によるアレルギーは免疫が過剰に反応してしまうことによって引き起こされる。即時型(Ⅰ型)か遅延型(Ⅳ型)です。アナフィラキシーでも特に気をつけないといけないのは『周術期アナフィラキシー』である。「手術室での危機的状況(周術期アナフィラキシー)」手術中では麻酔薬、筋弛緩薬、消毒薬、輸血製剤などの薬剤が短時間で使用されます。その中のどれかによってアナフィラキシーショックが起こることがあります。これが周術期アナフィラキシーと言います。血圧が下がるとかがわかるのみでどの薬が原因なのかわからないことが問題です。「診断が難しい」「治療は時間と勝負」「再発防止が難しい」の課題があります。しかし最も多いのが筋弛緩薬、術前抗菌薬(セファゾリン)などがあげられる。「重症薬疹」これらは遅延型アレルギーでステイ―ブンス・ジョンソン症候群(SJS)、薬剤性過敏症症候群、中毒性表皮壊死症(TEN)がある。体を守るはずの免疫細胞が薬に対して過剰に反応してしまうことです。T細胞が薬の成分を異物と誤認して過剰に反応し皮膚の細胞まで攻撃してしまうのです。もう一つは好中球です。SJSやTENでは皮膚に入り込んだT細胞がリポカリンー2という物質を出し好中球を活性化させNETsを放出させる。SJSではこのNETsが皮膚の細胞に対して有害に働き炎症や細胞死を引き起こす。こうして皮膚の細胞が次々死んでいくことで水疱が拡大していくことと考えられます。「固定薬疹」薬を飲んだ後なぜか毎回、同じ場所に赤い皮疹が現れる。皮疹の出る場所が固定されていることが特徴です。固定薬疹は薬剤の成分に反応し一度炎症が起きるとその部位の皮膚に免疫記憶を有する細胞であるTMR(レジデントメモリー9)が溜まり続けることがわかってきました。皮膚、特に毛嚢の角化細胞から出るIL15、IL7などのサイトカインがこのTMR(T細胞)を長時間皮膚に留まらせることが示唆された。「多形紅斑(EM)」手のひらや足の甲などに丸く赤い中央がへこんだ皮疹が現れることがあります。原因はヘルペスウイルスなどの感染症であるが抗菌薬、解熱鎮痛剤などが原因の場合もあるため服薬歴が重要となります。ウイルスまたは薬剤特異的なキラーT細胞が活性化されそこから出される細胞性傷害性メディエーターによって皮膚の角化細胞が傷害されていると考えられて免疫反応のの結果標的型紅斑が出来るのです。EMでは皮膚病変がINF-γ、IL7やIL15のサイトカインの発現が上昇しているのでT細胞の活性化や生存を調整する働きを持ち皮膚内での免疫の維持・増幅にかかわっている。
2026年09月26日 13:57

③アレルギー性疾患VS各器官vol2

4-3【好酸球性消化管疾患ー消化管での戦い】・・・「好酸球性の食道炎と胃腸炎」食べものがアレルゲンとなって様々な炎症を起こすものに好酸球性消化管がある。アレルギーと類似の背景を有し、近年増加傾向にあります。好酸球が消化管のいずれかに入り慢性的に炎症を起こし嚥下障害、胸やけ、胸痛、腹痛、下痢といった症状を引き起こす。好酸球食道炎と好酸球胃腸炎があります。「好酸球性消化管疾患のメカニズム」・・・好酸球性消化管疾患の病態形成は何らかの抗原に暴露した際にTh2が誘導されIL4,IL5、IL13などのサイトカインが分泌した結果好酸球が消化管内の組織に浸潤し慢性的な消化管の炎症が引き起こされる。好酸球は組織内で炎症性メディエーター(PG、ロイコトリエン)やIL5などのサイトカインを産生し持続的な炎症と組織損傷を引き起こすことが想定されます。「他の環境因子も病気に影響?」腸内細菌では抗菌薬を使用することディスバイオーシスが起こることで細菌感染が起きますが他にも界面活性剤の使用で喘息のような症状を引き起こします。界面活性剤の成分が上皮細胞のバリアの隙間を拡げる働きがあり食道内の食物やバクテリアなどの異物が体内に侵入しやすくなった結果炎症が誘導され上皮細胞が壊れた時に過剰な免疫応答が誘導され食道炎や胃腸炎が発症するものと考えられます。薬は抗IL4・IL13受容体抗体であるデュピルマブが認可される様になるでしよう。
4ー4【蕁麻疹・アナフィラキシーショック】急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹があります。後者は6週間続くものとされています。急性は24時間以内に消えるのですがそれが何度も繰り返されます。種類は「突発性慢性蕁麻疹」「機械性蕁麻疹」「コリン性蕁麻疹(体温上昇)」「寒冷蕁麻疹」「遅延性圧蕁麻疹」などがあります。蕁麻疹は表皮の下にある真皮内の血管から水分が漏出することで起こります。治療はステロイドや抗ヒスタミンなどの標準治療であるが特に突発性慢性蕁麻疹は「オマリズマブ」「デュピルマブ」などが用いられる。「アナフィラキシーのメカニズム」最も多いのがIgE抗体が関与するタイプ。アレルゲンによってIgE抗体がつくられ再び入ったときに肥満細胞や好塩基球が刺激され体のあちこちでヒスタミンが一度に大量に放出することで血圧が急激に下がり呼吸が苦しくなり全身的な症状が一気に出てきます。薬剤が血管に入ってきたときに起こりやすい。一方でIgE抗体が関与しないものもあります。IgG抗体である。補体などによる免疫反応が関与しマスト細胞が活性化することにより起こります。解熱鎮痛剤や造影剤などである。
2026年09月19日 08:51

③アレルギー性疾患VS各器官vol1

4-1【アトピー性皮膚炎】・・・「強い痒みを伴う湿疹ができ、良くなったり悪くなったりをくりかえす」皮膚疾患です。乳幼児期のアトピーから幼児期に喘息、学童期以降にアレルギー性鼻炎と現れることから「アレルギーマーチ」と呼ばれている。アトピ性皮膚炎は何故起こるのでしょう?それは「バリア機能の低下」「免疫反応」「痒み」の生物的要素が複雑に絡み合っているからです。①バリア機能機構の低下・・・正常なフィラグラリン(蛋白質)が減り天然保湿因子が少なくなることにより形成不全を起こすにより起こります。これらはIL3、IL13などのサイトカインの影響により抑制することがわかっています。バリア機能が低下した皮膚では水分が蒸発しやすくなるため乾燥し痒みや刺激を感じやすい状態になります。また外界からの微生物、アレルゲン、化学物質といった異物が角層を突破しやすくなるため皮膚内に侵入し、免疫応答が誘導されやすくなります。②暴走する免疫反応(2型免疫応答の活性化)・・・過剰な免疫反応が病気の発症や悪化の中心的な役割を担ってます。異物が入ってきた場合にTH2や濾胞ヘルパーTが誘導され活性化されるとⅠ型アレルギーが起こりヒスタミン遊離されることにより皮膚に赤みや痒みを引き起こす。又TSLPというサイトカインが発現することにより樹状細胞の機能を変化させTH2を誘導しやすい状態を導く。③痒みの悪循環(神経と免疫のかかわり)・・・皮膚のかゆみはヒスタミンによって引き起こされます。しかしアトピー性皮膚炎はこのヒスタミンだけでは説明できないことが多くこれはアトピー性皮膚炎の痒みがヒスタミン非依存性のけいろによって引き起こされるからです。これらはIL31というサイトカインが注目されています。これはTh2細胞が分泌するサイトカインで皮膚の感覚神経に作用し痒みを引き起こすことが明らかになってます。IL31は感覚神経に発現する受容体と結合し痒みの神経回路を活性化させます。この刺激はC線維と呼ばれる神経を通って脊髄に伝達され最終的に脳で「痒い」という感覚として認識されます。又角化細胞が分泌するサイトカインのTSLPも神経への直接な刺激作用を持つことが報告されています。アトピー性皮膚炎の痒みは皮膚における末梢の単なる反射的な反応でなく免疫系と神経系が相互に影響しあいながら成立する複雑な現象です。『治療』は皮膚機能の低下に関しては保湿剤やスキンケア、免疫の過剰な働きに関してはステロイド、特定のサイトカインを標的にした分子標的治療薬が効果的です。
4-2【喘息ー呼吸器での戦い】・・・最初は気管支の痙攣による気道狭窄が喘息の主な病態ととらえられて気管支拡張薬が主流であったが短時間作用型β2刺激薬過剰使用による喘息死が増えたことにより病態が気管支の痙攣でなく好酸球を主体とした慢性的な気道炎症であることから吸入ステロイドが喘息の第一選択枝となりました。『外界と共存する呼吸器の防御システムー気道上皮のバリア機能』・・・人間は毎日約2万回の呼吸をします。呼吸を介して生命維持に不可欠な」ガス交換をします。しかし酸素ではなく有害な物質も含まれています。それらが体内に進入しないようにバリアが存在します。それが気道上皮でこの気道上皮の「粘液線毛クリアランス」と「細胞間接着装置」の2つのメカニズムによって維持されてます。」前者は線毛を持ち杯細胞により吸い込んだ有害物質を粘液にとらえて体外に排出します。痰として出すものとして出すものの一部はこのシステムによって集められた異物や古い細胞です。後者は細胞同志がしっかりと結合して隙間を作らないことです。タイトジャンクションでクローデインというタンパク質が隣接する細胞どうしを強固に結合して有害物質の体内への侵入を防いでいる。喘息患者はこれらの気道上皮のバリア機能が傷害されていることがわかっています。喘息患者は活性化された免疫細胞が上皮においてIL13を分泌し杯細胞を増加させて粘稠度の粘液が大量に生産されます。それにより気道表面の線毛が逆に減少し働きが妨げらます。結果として粘液線毛クリアランスが低下し有害物質を体外へ排出させる機能が損なわれます。又IL4やIL13がタイトジャンクションを形成するタンパク質の発現を低下させることも報告されている。「変わりゆく喘息の病態概念」喘息の病態は『気道の狭窄』から『慢性的な気道炎症』さらに細菌は「気道上皮のバリア機能傷害」という考え方もされる様になりました。それにより傷ついた気道上皮は「アラーミン」を発信して免疫システムに異常を知らせます。IL33、TSLP、IL25が気道炎症に関与しています。それによりIL4、IL5、IL13といったサイトカインが産生し気道の収縮や喘息の炎症にかかわる好酸球を活性化される。「喘息の治療と今後の展望」現在は吸入ステロイドと気管支拡張薬の合剤の吸入療法が主流となっている。それでも効かない場合は生物製剤です。抗IgE抗体やIL4IL5のサイトカインとその受容体(抗IL4α鎖抗体)、アラーミンであるTSLPを標的とした皮下注射の抗体薬。
 
2026年09月15日 13:56

②免疫とアレルギー

2-1【生体の門番「免疫」を司る細胞】免疫というからだのシステムは「自然免疫」と「獲得免疫」の2つに分けることが出来ます。自然免疫は生まれつき持っている生体防御機構で細菌やウイルスなどの病原体が侵入した際に即座に反応する特徴を持ってます。他方一度覚えた病原体などの異物の情報(免疫記憶)をもとに次に備えるシステム、やられたら倍返しの免疫システム「獲得免疫」と言います。「最前線で即応する門番たち(自然免疫)」・・・マクロファージ免疫細胞のそれぞれの主な働きは(マクロファージ)がまずあげられます。体内に進入した細菌やウイルスの異物を食作用で取り込み消化する能力を細胞で異物の情報を他の免疫細胞に伝達し炎症を引き起こすサイトカイン(免疫細胞から放出される連絡物質)を分泌することで免疫の反応を活性化します。(樹状細胞)は体内に進入した病原体を認識しそれを取り込んで分解します。その後異物の情報をT細胞に抗原提示し獲得免疫を誘導する役割を誘導する。樹状細胞は主に自然免疫と獲得免疫の橋渡し役として重要な役割を担っており免疫システムとしての司令塔として大切な機能を持ちます。(マスト細胞)(好塩基球)(好中球)(好酸球)など細胞内に顆粒を持つ細胞群もいます。この袋状の構造物には化学物質が備えられており感染部に集まってその物質を放出して病源体を攻撃するのです。その中で好中球も食作用があります。(NK細胞)もウイルスに感染した細胞やがん細胞を直接攻撃し破壊する働きを持つリンパ球の一種である。尚これらの免疫細胞にかかわる細胞は病原体の特徴を認識するためのパターン認識受容体(PRR)を持っている。代表的なも胃のがTLR(トルライクレセプター)である。ウイルス、細菌、真菌、寄生虫など病原体で保存された共通の特徴的な構造(PAMPs)を特異的に認識しそれぞれに対する免疫を活性化します。人では約10種類が見つかっています(TLR78は一本鎖RNAウイルス、TLR4はLPS、TLR3は二本鎖RNA、TLR5はフェラジェリン、TLR9は非メチルかCPGモチーフ体を持つDNA)に対して有害だと考えられる敵のパターン認識孤高を有効に発動する生体防御の第一波で第二波として「獲得免疫」の発動につながるのである。「敵を識別し立ち向かう精密な防御システム(獲得免疫)」・・・樹状細胞を中心として獲得免疫に関与する細胞たちに敵の情報を提示します(抗原提示)(ヘルパーT細胞)樹状細胞から抗原提示を受けると攻撃開始の合図を出します。(B細胞)T細胞の合図によって活性化する細胞の代表。増殖してその数を増やすとともに一部が形質細胞に分化し特定の外的に合わせた抗体を作ります。(キラーT細胞)ウイルス感染細胞やがん細胞を破壊します。NK細胞との違いはNK細胞が標的細胞を直接認識し即座に攻撃するのに対し、キラーT細胞は樹状細胞により抗原を提示されてから機能を発揮します。この獲得免疫を利用し、初回の感染より素早く免疫応答を始める仕組み(免疫記憶)を作ることで2回目以降の感染に素早く対応できるようになります。
2-2【免疫細胞VS外敵たち(壊す、食べる、追い出す)】・・・(ウイルス)に対しては壊すの戦略で対処。ウイルスが入り込んだ細胞はウイルスに感染したというサインです。その時はIFNⅠ型がサインを出します。ウイルスに対する感染防御を強化し感染細胞を壊すキラーT細胞の活性化を誘導します。(パーフオリン+グランザイム攻撃)。(細菌)食べることで解決。食細胞の機能。最近は自分で増殖くすることが出来る生物である。細菌は身体の表面や内側に入り込んで炎症や感染症を引き起こします。例えば肺炎や膀胱炎や扁桃炎などは細菌が原因となる代表的な疾患です。まずは「食細胞」であるマクロファージや好中球が登場します。これらは細菌を見つけると食べることで処理します。その後炎症性サイトカイン(IL1、IN6、TNF-α)の産生を介して他の免疫細胞を呼びよせます。(寄生虫)大掛かりな作戦で追い出す。かなり大きな生き物であり食細胞では処理しきれません。'爆弾,のようなもので攻撃したり、囲い込んだり追い出すことが目標です。これらは細胞の中に外的をやっつけるための酵素や化学伝達物質を内包している「顆粒」を持つ免疫細胞つまり好酸球、好塩基球、マスト細胞などである。例えば好酸球の場合は寄生虫の表面を破壊するタンパク質や毒性のある物質が含まれこれらで寄生虫を攻撃をするのです。
2-3【アレルギー反応と免疫(反応のメカニズム)】・・・アレルギーのメカニズムは寄生虫に対する生体防御機構に似ていると言われている。アレルギー性鼻炎は症状としてくしゃみ、鼻水は鼻腔に入りこんだ異物を物理的に排除する機構である。花粉などのアレルゲンが鼻の粘膜に進入すると鼻腔粘膜に存在するマスト細胞が活性化して顆粒が放出されます。このヒスタミン(化学伝達物質)が感覚神経を刺激しくしゃみ誘発して外敵を物理的に排除します。同時にロイコトリエン(生活活性物質)とともに血管透過性の亢進や血管拡張を誘導し、鼻汁の分泌を促し外敵を追い出すことを容易にします。気管支喘息も咳や痰や気道の収縮が新たな外敵を入ってくるのを防ぐ。アトピー性皮膚炎の皮膚のかゆみも同じである。かゆみはヒスタミンに加えTH2から産生されるIL4,IL13IL31のサイトカインによって誘発される。「Ⅱ型免疫応答」これらはTh細胞と自然リンパ球が重要な役割を果たしています。Th2と2型自然リンパ球です。IL4IL5IL13を産生することで寄生虫の免疫応答を起こします。「IGE抗体を中心としたメカニズム」樹状細胞が抗原を取り込んでリンパ節にて提示を受けるのはナイーブT細胞である。これが2種類のサポート役の細胞に分化します。Th2と濾胞ヘルパーTでB細胞に対して特定の抗原に結合する「IgE抗体」である。これらがアレルギー反応の中心的メカニズムである。再びアレルゲンが侵入するとIgE抗体に結合するとヒスタミンやTNFαと呼ばれる炎症性サイトカインを産生する。「Th2とILC2は何する?」Th2はサイトカインを産出することで炎症を起こします。IL13は上皮細胞に作用し粘液の分泌を促したり平滑筋の収縮を誘導する。IL5は好酸球がたくさん作られる様にし(活性化)(生存延長)これりより炎症が長引いたり組織傷害を引き起こされたりします。
2-4【免疫の働きとアレルギーへの影響】・・・「粘性の網を張る好酸球」好酸球について爆弾以外に好酸球自身が特殊な死に方『エトーシス』をし細胞の中身に存在するDNAを網状に放出し粘性の高い網をはって外敵を動けなくすることです。それにより慢性的に組織が傷害され組織の線維化や構造変化が起こるのです。「ストレスでもアレルギー反応が起こる?」抗原がなくても皮膚の掻破や寒冷刺激などの物理的ストレス精神的ストレスがきっかけとなってアレルギー反応が誘発することがあります。この病態について腸管で発現を示すIL25とリンパ節、肺、皮膚、脳に発現するIL-33が重要な役割を担っている。これらに応答するのが自然リンパ球ILC2である。IL33は上皮細胞が掻破で破壊された時に出てくる物質でほかに神経ペプチドがストレスと関係している。TSLPもその一つである。これらを『自然アレルギー』と呼ぶ。



 
2026年09月12日 11:47

①アレルギーとは?

1-1【アレルギーとは体の行き過ぎた反応】人間は身体を守るために「免疫」という仕組みを持ってます。細菌やウイルスなどの「異物」を体の中に入ってきたときにそれを見つけて攻撃し体外に追い出そうとする働きのことです。風邪のウイルスがはいてきたときに熱が出たり鼻水が出たりするのも「体が戦っている」サインである。ところがこの免疫が「本り敵でないもの」に対しても必要以上に反応してしまう現象があります。花粉や食べ物に対して無害なはずなのに「これは危険だ」と体が過剰に反応してしまうものです。これが「アレルギー反応」と呼ばれるものです。「体が頑張りすぎてしまう」です。
1-2【アレルギーという言葉は「いつ」からあるの?】1920年代に皮膚アレルギー反応を介在する物質が血清中に存在していることがわかりレアギンと名つけられました。微量であるためその正体は長い間不明であったがIGE抗体というタンパク質であることが同定されました。この抗体は現在考えられているアレルギー反応のメカニズムの礎となっています。
1-3【アレルゲンと抗原の意味】抗原とは「これは身体にとって異物」と判断して反応を起こす物質のことを指します。細菌やウイルススギ花粉などの物質が抗原となりうるわけです。そしてこれらのうちアレルギーを引き起こす抗原のことを「アレルゲン」です。そのほとんどが「タンパク質」である。一言で「アレルゲン」と言っても複数のタンパク質から構成されています。鶏卵では卵白がアレルゲンであるが卵白も様々なタンパク質で構成されておりそれが「コンポーネント」とよばれていて「アレルゲン」の中にはアレルギー反応を引き起こしやすいコンポーネントとそうでないコンポーネントがある。
1-4【アレルギーとアレルギー疾患の違い】「アレルギー」とは本来生体にとって無害であるはずの特定の物質に対して免疫が過剰に反応する現象のことを指します。一方アレルギー疾患はアレルギー反応が一員となって発症する特定の臨床的疾患群あるいは病気のことを指します。何故両者を区別する必要性があるかというとアレルギー疾患の中に特定のアレルゲンによってのみ引き起こされる疾患(1対1)とアトピー性皮膚炎や気管支喘息のように特定のアレルゲンだけが原因でない疾患が混在しているからです。例えばアトピー性皮膚炎はダニとか花粉は憎悪因子であるが他にも機械的刺激、汗、ストレスなど特定のアレルゲンでないものも憎悪因子になり得るのです。自然免疫と獲得免疫の両方が関与している。
1-5【アレルギー疾患は現代病】これは衛生仮説という考え方があり「現代の生活が清潔なりすぎたせいで免疫が本来戦うべき敵(細菌や寄生虫)に出会わなくなり代わりに無害なものまで反応するようになった」という説。
1-6【様々な反応のタイプ】Ⅰ型IgE抗体の働きよる即時型アレルギーⅡ型細胞膜などの抗原にIgGやIgM抗体が反応し補体が結合して起こる細胞傷害Ⅲ型可溶性抗原とIgGやIgM抗体と免疫複合体によっておこるⅣ型感作T細胞による遅延型アレルギー
1-7【体の個性という考え方】アレルギ「反応のしやすさ」が人によって違うということである。「アレルギー=悪いもの」と考えるのではなく「その人の体の特徴」と考えるのが大切である。
2026年09月12日 10:15

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