口腔感染病2(病は口から)
5関節リウマチ 関節リウマチは自己免疫疾患の一つで関節を包む滑膜に慢性的な炎症が起こりひどくなると骨や軟骨までも破壊していく病気である。歯周病菌のP・G菌は生体中のペプチド中のアルギニンをシトルリンに変換する酵素PPADをもっていてアミノ酸の配列を変えて自己ペプチドとして認識されなくなりす。こうして変化した非自己ペプチドが全身の各所で自己免疫疾患を起こすと言われてます。6妊娠中の歯周病による早産リスク 妊娠すると体内でプロスタグランジンという生理活性物質が増えます。これは身体の働きを調整するもので胎児が成長するにつれて量は増えて一定量を超えると出産が始まります。プロスタグランジンは妊娠中だけではなく炎症の場合も増加します。妊婦が歯周病の場合血管内の慢性炎症によりプロスタグランジンが増えプロスタグランジンの子宮収縮により胎児の発育を阻害したり早期に陣痛を起こしたりします。妊娠中は女性ホルモンの分泌量が増えることにより歯周病菌の増殖に拍車をかけ歯肉の炎症を引きやすくなります。
7高齢者の誤嚥性肺炎 食べ物や唾液を飲み込んだ時に食道ではなく気道に入ってしまうことを「誤嚥」という。その時に一緒に口腔内細菌も誤って肺に流れ込みそこで増殖することで起こる肺炎が誤嚥性の肺炎です。高齢になると顎の下の筋力の衰えにより飲み込む力が低下します。そうするとむせたりするのが気道に入ったことによる反応です。誤嚥しやすい状態です。さらに体力が衰えてむせる反応が起きにくくなると知らず知らず唾液に含まれる歯周病菌が肺に入りやすくなります。免疫もさらに落ちていて抗生剤に耐性菌ができることにより治療が困難になるので口腔ケアの必要性が必要となります。
8腹部大動脈瘤、大腸癌、すい臓の老化 (膵管内乳頭粘液性腫瘍IPMN)
「フソバクテリウム」がそれらの病因としての因子としてかかわっている。
2024年11月18日 11:48