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広島県呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニック

呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニックでは、歯科口腔外科・小児歯科・審美歯科・インプラント・レーザー治療など幅広く対応します。

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抗体医薬によるTregの除去

Tregを用いたさまざまな免疫療法が検討されているがその中でも特に有望視されているのが癌細胞に特異的に現れているTreg(Foxp3遺伝子)を取り除く方法です。腫瘍局所に現れているがん抗原もしくは自己抗原によりTregが活性化されていて多くはエフェクター型でありこのため癌細胞を攻撃する免疫応答を増強するにはエフェクター型Tregを選択的に排除すればよいと考えられる。
そこで有望視されているのがエフェクター型Tregに特異的な分子を標的にした免疫療法でその標的の一つがCCR4(ケモカイン)といわれるたんぱく質である。成人T細胞白血病(ATL)の治療薬として抗CCR4抗体がある。モガムリズマブ「ポテリジオ」。ただしこれだけでは不十分である。
2024年11月07日 14:22

薬を用いてTregを減らして活性化

腫瘍に浸潤しており腫瘍に対する免疫応答を抑制するTregを除去する方法がある。マウスの実験で細胞表面にCD25を発現しているTregを抗25抗体の投与によって除去した後、同系の腫瘍を接種したら腫瘍は退縮して拒絶された。このことからTregの除去により腫瘍局所で活性化CD8陽性T細胞(キラー細胞)を増加させ、腫瘍特異的なキラーT細胞の細胞障害性を増強できた。「癌免疫においても腫瘍反応性T細胞が存在しTregがそれら免疫応答を抑えていると考えられる。」すなわち腫瘍内に浸潤するTregを除去することによりキラーT細胞の抗腫瘍免疫応答が活性化される。その一つとして『Ontak(オンタック)』がある。これはCD25陽性の皮膚T細胞リンパ腫の治療薬である。オンタックはCD25分子(IL2受容体)に結合するIL2にジフテリア菌を組み込んだ融合タンパク質である。それによってTregが消失したうえで癌ワクチンを投与すれば免疫抑制することなく免疫応答を増強する。『エンドキサン』はTregを選択的に除去する効果がある。慢性リンパ球性白血病において『フルダ(フルダラビン)』がある。
2024年11月03日 03:38

CAR-T療法

CARーT細胞は通常の免疫機能だけでは完全に死滅させることが難しい難治性の癌に対する治療法として開発されてきた。患者さんのT細胞(リンパ球)取り出し遺伝子医療の技術を用いてCAR(キメラ抗原受容体)と呼ばれる特殊なタンパク質を造り出すことが出来るようT細胞を抗体遺伝子とTCR遺伝子と組み合わせて人工的に作られたものである。CARはがん細胞特にCD19CD20HER2などに対する抗体の遺伝子をもとに作ったCARによる治療が試みられている。特にCD19は急性リンパ球白血病の治療に持ちられている。
1患者さんの細胞の採取(リンパ球採取)2T細胞の改変(T細胞をウイルスベクターを使って特定の抗原を発現する癌細胞を認識し攻撃するよう改善する)3細胞の増殖4リンパ球除去化学療法を行う5CARーT細胞を戻す。1回のみ6癌細胞を攻撃
キムリア 再発癌難治性癌DLBCL 再発癌ALL
イエスカルタ 再発難治性DLBCL 高悪性度B細胞リンパ腫 原発性縦隔大細胞性B細胞リンパ腫
ブレヤンジ 再発性難治性DLBCL非ホジキンリンパ腫再発性難治性FL
(副作用)1サイトカイン放出症候群(CRS)発熱低酸素DIC多臓器不全   アクテムラ、デカドロン
2 CARーT細胞神経毒性(ICANS)脳症頭痛せん妄痙攣意識障害デカドロン
最近では芋虫の持っている酵素を使って遺伝子を改変(トランスポゾン法)がある

 
2024年10月21日 15:03

かみ合わせと頸椎の関係

下顎の開閉時に真っ先にぶつかるところは閉口時は最後臼歯で開口時は顎関節の下顎頭(関節円板)で上顎は動かないが下顎の運動によって支点となるのが脳幹の下部にある第一頸椎、第二頸椎で「環軸関節」である。第二頸椎はいわゆる「喉ぼとけ」である。坊さんの頭に相当するのが歯突起である。「環軸関節」により頭のいろんな動きが行われます。これは歯の咬合と関係あります。理想的な咬合平面の延長と歯突起の高さが一致するからです。咬合の支点は理想的な咬合であれば開口時は顎関節で閉口時では「環軸関節」と最後臼歯であるが実際にはかみ合わせは人様々で咬頭干渉する歯が支点となることが多い(親知らずも含めて)歯が支点となりいらない力が加われば外傷性咬合となり歯根膜炎や咬合由来のマイクロクラック(whitespot)が起こり虫歯や歯周病が発生する。痛みが出れば対処療法として歯医者に行って処置(抜髄、歯冠修復、抜歯)すれば一旦は治まりますが今度は違う箇所が支点となり痛みが生じ処置を受けしばらくすると次第に咬合が不安定になり今度は顎関節や第二頸椎の管軸関節が支点となり支えている筋肉に持続的にアンバランスな緊張となり顎関節症や上部頸椎の偏位により身体に様々なことが起こる。上部頸椎の偏位により「蝶形骨」を圧迫することにより視床下部も含めて脳幹の延髄まで圧迫してしまうことである。延髄は自律神経の中枢で呼吸、体温、血圧、心拍、排尿、排便、消化、代謝など全身の血管や内臓の働きを無意識のうちにコントロールしている。自律神経が障害されるといわゆる「自律神経失調症」が起こりやすいです。倦怠感、疲労感、肩こり、頭痛、目まい、息切れ、動悸、不眠、下痢、便秘、食欲不振といった「不定愁訴」や気分の落ち込みなど精神的な面も影響します。
2024年10月05日 16:59

IgG4関連疾患

IgG4関連疾患は自己免疫性膵炎、Mikulicz病、間質性肺炎、間質性腎炎、kuttner腫瘍、炎症性大動脈瘤、リンパ球性下垂体、大動脈周囲炎、Riedel甲状腺炎、後腹膜繊維症などがある。(臨床症状)重症例臓器腫大による閉塞や圧迫、細胞浸潤による障害や線維化の程度による。(共通特徴)血清IgG4が上昇していること病理検査でIgG4陽性リンパ球浸潤と特徴的な線維化を認めることである。(治療)ステロイド(正常値)11~121mg/(可能性)過剰な免疫応答を抑制的しているTreg細胞が考えられる。
2024年09月30日 17:13

Treg細胞と癌の関係

「自己もどき」の癌細胞を標的とする免疫療法は今まで効果が上がらなかったり免疫チェックポイント阻害薬のように効果があっても重篤な副作用を招いたりするなど様々な問題を抱えている。Tregを操作することで癌免疫療法の治療効果を高めることと同時に自己免疫疾患の発症リスクを軽減する方法である。①現在行われている免疫療法にTregの観点を入れていく②細胞移入療法③がん細胞の中に集まってきているTregを操作する方法
①については従来の癌ワクチンを使った場合癌細胞を攻撃するkt細胞ではなく免疫を抑制するTregが活性化され癌細胞への攻撃を弱めている。これらを防ぐには癌ワクチンを接種する前に免疫応答にブレーキをかけているTregの働きを抑えることにより攻撃性を高めればよい。
②癌が発生した組織の中にリンパ球が多く浸潤しているとその患者の予後は良好であることが報告されている。これに基づいて腫瘍細胞の中に浸潤しているリンパ球(腫瘍浸潤リンパ球=TIL)を採ってきて体外で増やしたりして癌への攻撃力を高めたのち癌患者の体内に移入。活性化リンパ療法がその1つである。この際癌組織の中には極めて大量のTregが浸潤しておりその比率は末梢血管に比べてかなり高い。このため癌細胞から採ってきた活性化T細胞を増やす時に浸潤しているTregを除いて増やすことが需要である。
③癌組織にどれくらいTregが浸潤しているかはFoxp3をマーカーにして腫瘍組織を染色してみれば容易に調べることが出来る。がん細胞に反応する活性化T細胞とそれを抑えているTregもその両方に集まってきている。腫瘍免疫を高めるにはTregを減らして活性化T細胞が優勢になるように両者のバランスを調整すればいい。
2024年09月28日 12:29

咬合のコントロール

歯周組織(歯根膜、歯槽骨、セメント質)などが破壊され歯周病菌などが繁殖してくると歯周病が進行してきます。物理的に咬合力に対して支点となる歯に負担がかかることを「咬合性外傷」といいます。多くは下顎の閉口時には支点となるのは最後臼歯(7番)かその前の大臼歯(6番)が多い。最初は歯に外傷が加わるから出血あるいは水にしみてくる。さらに進行すると歯と歯槽骨の間にある歯根膜(クッションの役割、歯槽骨から栄養補給)が傷つくと歯根膜炎となり感覚受容体に痛みを発する。さらに菌がはいてくると内毒素などにより歯槽骨が吸収し歯周ポケットが深くなる。さらに進んでいくといわゆる「歯槽膿漏」という病態になり動揺をきたすことになる。これらは咬合のバランスが崩れた時に起こりやすい。一方で虫歯も同様に咬合のバランスが崩れた時に上下のかみ合わせの強い歯(咬頭干渉)が支点となりマイクロクラックとなり歯の表面にひびや歯と歯の間にwhitespotが出来てから虫歯が出来るのです。つまり虫歯や歯周病は咬合由来からくる傷によって出来るのです。だからいくら歯ブラシをやっても知覚過敏や歯茎を傷めるだけに過ぎないのです。そこで咬合のコントロールが必要となるのです。50代まで対症療法やっていた人は今まで咀嚼筋と開口時に支点となる顎関節によって咬合をサポートしてもらっていたが逆に50代以降は咬合のコントロールをすることにより弱ってくる咀嚼筋や顎関節の関節円板のすり減り対してサポートしないといけません。もちろんプラークコントロールは一生です。

 
2024年09月28日 12:29

Treg細胞の安定化物質「Ikzf1」

免疫が過剰に反応するのを防ぐ「制御性T細胞」について、安定して働くために必要なたんぱく質を突き止めたと大阪大学特任教授らのチームが米科学誌に発表した。「制御性T細胞」の働きを人為的に操作できる可能性あり、自己免疫疾患や癌などの治療への応用が期待できるという。T細胞は体内の異物を攻撃することで体を守る免疫反応を担う。「制御性T細胞」は、自分自身を異物と認識して攻撃してしまう自己免疫疾患が起きないようT細胞の働きを抑える。一方自分自身の細胞に異常が起きる癌細胞もおさえるため「制御性T細胞」を操れば癌治療の応用が期待できる。「制御性T細胞」の機能安定維持には転写因子IKzf1との相互作用が必要であること。IKzf1は「制御性T細胞」のマスター因子であるFoⅹp3と相互作用することが知られている。Foⅹp3との結合に必要なIKzf1の領域を同定し、その結合領域を欠損させて相互作用を阻害するとINF‐βの過剰産生を介した「制御性T細胞」の機能不安定化が誘導され結果として重篤な自己免疫疾患が発症することが明らかになった。IKzf1分解誘導剤である【ポマリドミド】はIKzf1の発現抑制してを介して人制御性T細胞(Treg細胞)の機能不安定化を促進する。



 
2024年09月24日 08:53

BNPホルモン

筋肉から分泌されるマイオカインというホルにモンの存在に注目が集まっている。筋肉の一種である心筋もまたホルモンを出している。その代表選手がBNPホルモンである。BNPホルモンを分泌するのは心臓から血液を送る心室の心筋。心室が強く引き伸ばされるようなストレス(伸展ストレス)が加わると心筋細胞内で遺伝子が読みだされて速やかに分泌が始まる。「BNPホルモンは腎臓に働きかけNaの排出を促したり血管を作る平滑筋に働きかけて血管を拡張させたりする。血管を上げるホルモンや交感神経の活動を抑えて心不全にならないようにセーブします。」BNPは過剰な水分の排出(Naの排出)や血圧を下げたりすることにより、心臓に加わる負担を減らしている。
 
2024年09月24日 08:53

ギランバレー症候群

ギランバレー症候群は「急性炎症性脱髄性多発根神経炎」で自己免疫疾患です。末梢の運動神経に脱髄が生ずるため急性の運動神経麻痺を生ずる。急性の四肢脱力を主徴とし下肢から上行し進行すれば呼吸筋麻痺を起こして致命的になることもある。患者の6割に両側性の顔面神経麻痺が生ずるので話しにくい食べにくいなどの自覚症状で歯科口腔外科を訪れることがあります。ベル麻痺との鑑別は「両側性」であること。感覚障害は比較的少ない。さらには重症例として動眼神経麻痺など運動に関するすべての脳神経麻痺がおこる。自律神経障害にも及びます。
(病態生理)細胞性免疫と体液性免疫が関与。細胞性免疫ではリンパ球や大食細胞の浸潤を伴った末梢神経の脱髄所見やミエリン蛋白に対する細胞性免疫関与。体液性免許では「抗ガングリオシド抗体」が認められ自分の髄鞘を破壊。
(治療)軽傷例では自然治癒あるが重症例では血中の「抗ガングリオシド抗体」除去のため血漿交換療法か免疫反応を正常化することを目的に免疫グロブリン大量投与
 
2024年09月19日 18:07

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