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広島県呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニック

呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニックでは、歯科口腔外科・小児歯科・審美歯科・インプラント・レーザー治療など幅広く対応します。

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嵌合力と傷害性

理想予防的な咬合は上の歯と下の歯が1対1の咬み合わせになれば咬頭嵌合位(かみ合わせた時)と中心位(楽に口を閉じたとき)が一致しその間にズレが生じない。いわゆるポイント・セントリックの状態である。こうなると①歯は構造上長軸に対しての過重は最も強く抵抗するようにできている。理想的な咬合は咬合圧が長軸方向に集められているようになっているため歯の安定性、咀嚼効率が良い点である。②側方運動時(横に歯をずらした場合)に臼歯部は離れている。何故なら臼歯部における歯根膜は頬舌的に弱い構造になっているからである。従って歯根膜あるいは歯に傷害性が生じ虫歯や歯周病になりやすくなるからである。このことを専門的にカプス・フォッサという。しかし残念ながら成人の天然歯列においては稀にしかない。それに対して95%は1対2のかみ合わせがほとんどである。(カプス・トウ・リッジ)この咬み合わせでは機能咬頭は咀嚼時にくさびのように働き対合する2本の歯を近遠心方向に分離するような作用を起こす。例えばマイクロクラックになりやすい。さらに親知らずは前に進む方向だから衝突しやすくなり歯肉炎をおこしたり虫歯になりやすい。この方式では中心位と咬頭嵌合位ではズレを生じやすい。ロング・セントリックである。【二態咬合】が起きやすい。
 
2025年03月13日 03:14

抗スクレロスチン抗体と歯周病

スクレロスチンの働きを抑えることで骨形成を促進する新しい骨粗鬆薬として抗スクレロスチン抗体(イベニティ)が2019年認可された。これにより①全身の骨密度および歯槽骨密度も増加する。②歯周炎の炎症を憎悪してしまう。③骨隆起の発生や増大➃セメント質肥厚が口腔内において影響される。イベニティ投与の患者は顎骨壊死のリスクを考える必要がある。顎骨壊死のリスクを考えるにあたって抗スクレロスチン抗体は骨形成を促すだけではなく骨吸収を抑制する効果がある。
 
2025年03月12日 10:55

傷害性咬合の治療法

傷害性咬合を治すには犬歯(糸切り歯)の役割が重要である。奥歯(大臼歯)がうまく嵌合して奥歯に傷がいかないようにすることが必要である。まずは上下の歯をかみ合わせてみてください。正常なかみ合わせなら「上下の犬歯だけがかみ合って他の前歯、臼歯が浮いて離れている」のが理想です。これは奥歯が苦手とする、横方向からの力が過剰にならないようにするためである。噛む力が奥歯に横の方向の力をかけてしまうと歯に過度に力が行き過ぎてしまい頬舌粘膜の傷、動揺、知覚過敏、咬合痛、歯のマイクロクラック、破折など障害を引き起こす要因となってしまう。そこで奥歯に横方向からの力が強くかからないように犬歯が支え誘導するようなかみ合わせなら奥歯は守れます。この犬歯が奥歯を守るメカニズムを【犬歯誘導】という。奥歯に問題がある人はこれがうまく出来てないことが多い。従って八重歯や犬歯の捻転、反対咬合、歯ぎしりによる犬歯の形がすり減ることで支えられなくなり少しずつ奥歯の負担が大きくなりこれが歯周病とがいろいろな傷害をもたらすことになります。ただしかみ合わせの改善で注意が必要なのは上下の接触関係や下顎の動きを医学的に改善してもその改善案が本人に必ず当てはまるとは限らない。噛むことと咬むの違い。
2025年02月28日 02:39

歯周病と全身疾患

口腔感染症の一つである歯周病が誘因となる可能性となる全身疾患(合併症)は脳血管障害、認知症、癌細胞の浸潤転移、インフルエンザ、エプスタイン・バー・ウイルスの再活性化、免疫ウイルスの再活性化、糖尿病、誤嚥性肺炎、心臓疾患(心筋梗塞、細菌性心内膜炎)、非アルコール性脂肪肝炎、妊娠トラブル(早産、低体重児)バージゃ病などある。
①動脈硬化との関係・・・・・歯周ポケットの歯周病菌が血管の中に入り込み血管の内壁に歯周病菌がとりつく。歯周病菌が動脈内に沈着物や固まりをつくる可能性がある。それによりアテローム性プラーク(動脈内の沈着や固まり)が増えて血管が狭くなりあるいは血管内皮細胞にダメージが生じ血管壁が厚くなる。血液の流れが悪くなり最悪の場合、血管が詰まり破壊する。よって動脈硬化、脳血管疾患となる。
②心臓病との関係……歯周病があると慢性炎症であるがゆえ歯周病菌が血管に入り心臓にたどり着くと血管を狭め冠動脈硬化させる。あるいは心臓の弁や内膜に歯周病菌がとりつく。それにより感染性心内膜炎、虚血性心疾患、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞になる。
③糖尿病との関係・・・・・・・重度の歯周病があると炎症によって肝臓から生じた物質CRPや炎症性サイトカインが血液に入り全身に回ることにより肝臓の働きが悪くなりグルコースの代謝障害が起こる一方免疫細胞から炎症性サイトカイン(TNF-α)が多く出て筋肉、肝臓に作用して糖の代謝を妨害する。インスリンの抵抗性により血糖値が上がる。
➃肺炎との関係・・・・・プラーク中の細菌や歯周病菌が唾液に混じる。それが喉から気管に入り気管や気管支の粘膜で歯周病菌が炎症を起こしさらに肺炎球菌やそのほかの病原菌の働きを助ける可能性がある。それにより誤嚥性肺炎や気管支炎になる。
⑤認知症との関係・・・・・・・歯周病菌があると炎症物質や炎症性サイトカインが血管の中に入り込む。脳内に炎症物質や歯周病菌の内毒素が入る。脳に炎症が起こる。免疫細胞に異常が生じ老廃物が神経にたまりアミロイドβが出来る。アミロイドβにより神経細胞や脳細胞が破壊される。海馬や脳全体が萎縮する。老人班(アミロイドβ)が蓄積する。それにより認知症(アルツハイマー型)
⑥低体重児との関係・・・・・・女性ホルモンは歯周病菌を発育促進する。プロスタグランジン生産を刺激する。歯周病菌や炎症成分が血液の中に入ると秘尿生殖器で病原菌が炎症を起こし胎児の成長を妨げ血液中のプロスタグランジンなどが子宮平滑筋の収縮を早める。それにより低体重児(2500kg未満)早産(37しゅう未満)

 
2025年02月21日 15:40

Ramsay Hunt症候群

帯状疱疹は脳神経あるいは脊髄神経支配領域に一致して片側性に発疹を生ずる疾患で水痘を起こすウイルスと同一のVaricella-Zoster Virusによるものと考えられている。老人に多く水痘に既往がある。発熱などの軽い全身状態を伴い片側性に一定の神経支配領域に水疱を生じる。顔面では三叉神経領域に発生する。第Ⅱ枝第Ⅲ枝が侵されると口腔内にも水疱が生じ破れてアフタとなる。その中で顔面神経の膝神経節障害による顔面神経麻痺と顔面の耳部の水疱、耳鳴り、感覚系障害、目まい、味覚障害を生じるものをRamsay Hunt症候群という。
2025年02月19日 04:00

舌強直症

舌強直症は先天的に舌小帯が短小な症例と外傷や手術の後の後遺症あるいは悪性腫瘍の浸潤などが原因で舌の運動が強度に抑制された場合である。口腔外科外来で遭遇する症例はほとんどが先天性の舌短縮症で比較的軽度が多い。
(症状)舌尖を下顎前歯の歯列弓より前方に挺出できない、舌を前方に出そうとすると舌小帯が引き連れ舌尖がくぼんでハート型になる。ラ行の構音障害を自覚するなどである。口腔内の舌の運動が抑制されるため歯列の特に頬、唇側の自浄作用が低下することがある。
(治療)舌小帯伸展術。炭酸ガスレーザーを用いるようになりメスによる出血、神経切除の損傷や舌に与える侵襲を防ぐ。
 
2025年01月15日 17:21

咬合不全(咬合病)~傷害性咬合(ストレス性咬合)~咬合性傷害(メカニカルストレス)

咬合不全(咬合病)・・・早期接触などの咬合の不調和に起因する顎口腔機能異常によりもたされる種々のの病態の総称とされている。咬合病には骨格筋と顎関節を構成する器官の総称である。
傷害性咬合(ストレス性咬合)・・・・咬合不全をさらに狭義としてとらえてある箇所に外傷が加わること。顎関節、舌、頬粘膜、歯根膜、歯牙など物理的な炎症。歯の硬い(下顎隆起、口蓋隆起)人は歯ぎしりが起こりやすく歯牙破折、インレー脱離が起こりやすい。プレートとしてデンタルピース(固定)マウスピースは不可。
咬合性傷害・・・・傷害性咬合により特に歯根膜など歯周組織にプラークなどの疫学的(生物的な)炎症が加わること。歯周病,
にカリエスに移行。(メカニカルストレス)
 
2025年01月15日 17:18

Bystander activation(免疫)

コロナワクチン数回接種するとまずLPNによりアジュバンド反応し炎症性サイトカイン放出しサイトカインストームにより全身炎が起こる。(2週間)同時に1メチルシュウドウリジンによる炎症の起こらないスパイク蛋白産出が起こる。それに対して胸腺由来のTreg
により抑制性サイトカイン(IL10、TGFβ)によりThからのKT細胞の攻撃が抑制されることにより易感染、転移がンが発生しやすくなる。スパイク蛋白(自己抗体性)作り放題だから血管内皮は抗原抗体複合体を作りやすく自己免疫疾患(Ⅲ型)によりスパイク蛋白性の心筋炎や心筋梗塞、大動脈瘤など起こりやすい。又しばらくたってTregがなくなるとキラーT細胞の流れになり健常組織に自己反応性キラーT細胞が攻撃してくる。(bystander activation)特に老人は胸腺がないので起こりやすい。(Ⅳ型)




 
2024年12月29日 12:54

歯の再植術

歯牙の再植とは、完全脱臼歯牙を再度元の歯槽窩内に植立させることであり外傷歯牙が適応となる。脱落の生着のポイントは時間と感染である。まず時間は30分~1時間以内が望ましい(早ければ早いほどいい)そして脱落歯の汚染がないか確かめる。もしあれば生食か牛乳につけて乾燥させないようにする。来院するときは抜歯窩に入れたままで来院すればそれに越したことはない。固定方法は矯正用のエナメルボンディング接着法を用いてワイヤーで結紮する。必ず歯肉の縫合はしないと感染する。
予後不良になる場合の大半は進行性の歯根吸収の発現で吸収形態は次の二通りである。(置換吸収)歯根膜の生存性が大きく関与し乾燥時間の増大とともに急速に歯根膜の生存細胞は減少し歯と歯槽骨の癒着が生じる。約5週間で鈍い打診音が認められレントゲン撮影で約8週間で骨吸収が認められるようになる。歯の脱落時間が30分以内ならばほとんどこの吸収は認められない。(炎症性吸収)再植後3~4週間ではじまるもので成熟永久歯の歯髄組織の壊死により産生される毒素が原因で根管治療により炎症は止まる。放置されば約1年で歯は脱落する。
 
2024年12月29日 10:48

checkpoint阻害剤

人の癌では乳がん、肺がん、肝臓がん、すい臓がん、消化器癌、悪性黒色腫などではTregの増加が認められている。また乳がん、胃がん卵巣がんでは腫瘍内に浸潤しているリンパ球のうちCD8陽性T細胞に対するTregの割合が高い場合には予後不良とされている。近年Tregに深いかかわりのある細胞表面分子を標的として狙い撃ちする「チェックポイント阻害薬」がある。がん細胞に対する免疫応答は免疫寛容により無効化される。アリソンが1995年に免疫抑制機能を持つ分子を「チェックポイント阻害薬」と名つける。その責任因子はCTLA-4は活性化T細胞だけでなくTregの表面に恒常的に発現している補助刺激分子でありDC細胞などの抗原提示細胞などの表面に発現するCD80/CD86に結合することにより免疫を抑制する。CTLA-4とCD86/CD80とブロックすれば癌細胞に対する免疫応答を回復できると考え抗CTLA-4抗体が開発された。2011年にイピリムマブ(ヤーボイ)が実用化された。抗CTLA-4抗体はTregと活性化T細胞両者の表面にあるCTLA-4抗体に作用する。さらに抗CTLA-4抗体はTregのCTLA-4に結合し抗体依存性細胞障害活性により直接的にTregを排除し抗腫瘍免疫応答を増強することが示されている。さらにPD-1と呼ばれる分子もあり活性化したT細胞に広く発現しており免疫応答を抑制する機能を持っている。Tregは活性化されるとPD-1を発現し腫瘍内で高発現している。抗PD-1抗体のニボルマブ(オブジーボ)は抗腫瘍免疫応答を増強させる。ただしオブジーボ単独で行くとHPDという病態つまり腫瘍が増大することがある。これはTregに発現しているPD-1をニボルマブで阻害するとTregが増強して免疫抑制力が高まるため抗腫瘍効果が低下する。
 
2024年12月21日 08:01

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