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広島県呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニック

呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニックでは、歯科口腔外科・小児歯科・審美歯科・インプラント・レーザー治療など幅広く対応します。

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舌癌治療後のリハビリテーション

術式と背景因子の理解(舌癌切除術式を理解するためのチェックポイント)
①切除範囲と再建法・・・可動部舌(部分切除、可動部半切除、半切除、亜全摘、全摘)舌根、中咽頭側壁(切除範囲)口腔底。下顎骨の取り扱い(下顎骨離団、辺縁切除、区域切除)頸部郭清の範囲(内頸静脈、胸鎖乳突筋、副神経)舌骨上筋群などの嚥下関連筋群の支配神経(三叉神経第3枝、顔面神経下顎縁枝、迷走神経、上喉頭神経、反回神経、舌下神経)の切除・温存を確認する。1)舌骨上筋群の切除:喉頭挙上の要・・・舌骨上筋群は嚥下運動の要である。オトガイ舌骨筋、顎二腹筋、顎舌骨筋などは三叉神経の第3枝の支配を受け嚥下第2相開始時の主役になる。舌/口腔底の切除が頸部郭清と患側の舌側常勤群合併切除する場合が多い。2)可動部舌の切除範囲・・・咀嚼運動は上顎と下顎、歯牙に集まるが食物摂取における咀嚼能力は可動部舌の切除範囲が大きく影響する。又咀嚼中に口腔内に食物を保持する働き、咀嚼しながら喉頭蓋へ送りつ込みつつ調節する働きは舌である。②年齢・・・広範囲切除再建例において60才以上で優位な嚥下機能低下を認める。喉頭挙上関連群の筋肉低下や咽頭期に関連する反射の低下などがその要因である。さrに舌癌手術後に失った組織の担当機能を残存組織で代償する必要があり適応能力が要求される。③放射線治療・・・臓器温存治療の代表であるが機能障害について理解が必要である。早期合併症として、粘膜炎、知覚低下、唾液分泌低下が嚥下機能低下の原因となるほか筋の線維化による筋力低下や末梢神経障害、唾液分泌低下が長期にわたる摂食嚥下障害の原因となる。放射線下顎療法の再発例では術後創感染の危険も増える。

 
2026年02月06日 08:48

舌癌の放射線治療について

現在の舌癌の標準的な根治的治療法は外科的切除+再建法及び密封小線源による組織内照射と抗ガン剤の動注を併用した放射線治療である。【舌癌の疫学】舌癌は舌の前3分の2の部位で舌可動部から発生した悪性腫瘍である。舌有郭乳頭より後方の舌根部は中咽頭に分類されている。舌癌は口腔がんの約半数を忌めるがその舌癌の好発部位は舌縁(約90%)稀に舌下面や舌背にも発生する。95%は扁平上皮がンである。原因は飲酒やたばこなどの化学物質による刺激や歯牙トラブルによる機械的な刺激である。歯並びが悪いために歯が常に当たっている場合や入れ歯などの機械的な刺激が舌癌の誘発因子と考えられている。人パピローマウイルスの感染も原因の一つとされている。【舌の解剖】舌は厚い筋肉で形成され舌骨、下顎と舌骨により固定されている。舌は外舌筋(オトガイ舌筋、舌骨舌筋、茎突舌筋)と内舌筋(深・浅縦舌筋、横舌筋、垂直舌筋)より形成されている。舌粘膜は重層扁平上皮からなり舌筋層と結合している。舌の知覚は三叉神経の舌動脈で味覚は顔面神経動きは舌下神経。血流は左右の外頸動脈の舌動脈。【舌癌の診断と臨床病期】初期症状として舌の違和感、しみる感じ、口内炎症状、疼痛、出血などであり粘膜変化として白斑野、潰瘍、びらんなどである。典型的な舌癌は舌縁に糜爛上の発赤や初期硬結として発生し腫瘍の増殖により外向発育性に腫瘤を形成したり潰瘍を形成するが混合型も多い。又腫瘤を形成せずに硬結主体で内向発育性に舌筋層内に浸潤性発育する場合もある。肉眼的には表在型、隆起型、潰瘍型、浸潤型に分かれる。予後が悪いのは浸潤型である。所属リンパ節は頸部リンパ節出るが所属リンパ節転移の頻度は高い。病理診断の確定後は視診、触診の他にCT、MRI,超音波検査などでがんの進展範囲を把握する。遠隔転移は肺が圧倒的に初発転移であるため肺野条件によるCT検査は必須である。【舌癌の治療法】舌癌の治療は臨床病期の他に原発巣のサイズや浸潤範囲や頸部リンパ節有無によって対応が異なる。根治的治療法は手術療法と放射線治療であり抗ガン治療は補助的治療や緩和目的である。密封小線源治療において低線量率と高線量率があるが現在においては低線量率の治療症例は減少している。それに代わって外部照射による舌癌治療も試みられている。しかし外部照射単独による舌癌の局所制御率は低いため動注を含めた化学放射線療法がおこなわれている。
2026年02月03日 16:22

口腔セネストパチー

身体に異常がないにも関わらず奇妙でグロテスクな異常感覚を訴える病的な状態である。体感異常症で慢性的に経過し治療が難しいとされています。【狭義の概念】皮膚寄生虫妄想のように体感異常のみが主症状となる単一症候的な状態。【広義の概念】統合失調症、うつ病、レヴュー型認知症など器質性精神障害などの一症候群としてとらえられる状態。口腔ゼネストパチーは見た目は異常がないにも関わらず口腔内に多様で変動する異物感や不快感が生じる病態です。例えば歯と歯の間に何か物がはさまる、歯に甘いものがついてなかなか取れない、歯の中に糸が入っているとかです。心身症の一つであり歯科での受診率が高い。【症状と特徴】奇異で理解しにくい訴えとして幻覚と妄想と異なり体感感覚の異常。薬物療法は50%の有効率。【治療と対応】ガムを噛んだり、水を飲んだり「対処療法」が一時的に緩和させることがありますがフロスを使ったり、歯石を取ったり、舌磨きなどすれば落ち着くこともあります。異常ないですよと言ってもなかなか帰ろうとしません。抗精神薬など服用している場合が多い。
2026年02月03日 08:53

⑥舌良性腫瘍

【舌の良性腫瘍と腫瘍類似疾患の病理】①乳頭腫・・・重層扁平上皮が乳頭状に増殖する。有茎性広茎性の境界明瞭な隆起性病変である。顆粒状、乳頭状を呈し硬さは弾性軟のことが多い。白色、灰白色が多い。舌背や舌縁部が好発部位である。(治療)摘出とレーザーの併用。レーザーのみでは再発する。②神経鞘腫・・・Schwann細胞が腫瘍化したもので病理組織はAntoniA型がほとんどで正常な粘膜下に弾性硬、周囲組織との境界が明瞭で平面平滑な無痛性の腫瘤とし蝕知することが多い。舌縁、舌尖、舌背部に多い。発育は緩慢。MRI診断T1低信号T2高信号(治療)摘出。神経脱落症状は認めない。③多形性腺腫・・・正常粘膜に覆われた無痛性の表面平滑な腫瘤として蝕知できる。弾性軟から弾性硬で周囲組織との境界は明瞭である。上皮成分と粘液、ヒアリン、軟骨様組織が混ざってできている間質成分との混在で腫瘍が構成されている。MRI診断T1低信号T2高信号。長期放置すると癌化する。④線維腫・・・繊維芽細胞の増殖による腫瘍で誤咬などによって慢性刺激に対する結合組織の反応性の増殖。コラーゲン線維に富んでいる。粘膜下に硬結として触知したり、球形またはポリープ状の腫瘤性病変である。MRIではT1,T2とも低信号(治療)外科的切除⑤顆粒細胞腫・・・細胞質に好酸性の顆粒有する細胞の腫瘍性増殖である。発生起源は神経鞘細胞。表面が淡黄色の平滑な隆起性病変。境界不明瞭。(治療)周囲組織を含めた腫瘍の切除。⑥脂肪腫・・・粘膜下弾性軟の無痛性腫瘤を蝕知し周囲組織との境界不明瞭。表面はやや黄白色であるが舌深部にあると舌粘膜の色を呈する。両側舌縁部に認められることもある。成熟した脂肪細胞の増殖(単純性脂肪腫)、筋肉などの他の間葉系の成分が混在する(浸潤型脂肪腫)(治療)外科的切除⑦血管腫・・・血管の上皮の内皮の状態から内皮がすでに成熟下状態であり胎生期の異常によるもの(血管奇形)と内皮細胞が増殖過程で腫瘍の性質を持った血管腫に分けられる。血管腫は出生時にはみられないが乳児期に目立ってくるが5歳で50%7歳までに70%が消退する。淡い紫色、青赤色の腫瘤を認め、圧迫により縮小し退色する。MRIではT1deha低信号T2ha高信号。(治療)経過観察であるが機能障害がおきればgレーザーと外科手術の併用。凍結療法。⑧化膿性肉芽腫・・・毛細血管の新生および血管拡張に間質の浮腫性、浸潤性炎症を伴う肉芽腫。赤色、暗赤色の隆起性病変で柔らかく易出血の腫瘤である。歯など外傷性の刺激が関与する子余もあり腫瘤の表面の凹凸不整であったり潰瘍形成白苔形成がみられる。舌尖や舌背ぶに好発する。(治療)は周囲組織をふくめた切除。
2026年01月31日 06:35

⑦早期舌癌の診断

舌癌は頭頚部領域に発生する悪性腫瘍中でも頻度も高く日常の臨床で時々遭遇する疾患の一つである。又舌には悪性腫瘍以外に白板症や口内炎・難治性潰瘍など種々の類似疾患も多い。特に白板症は前癌病変と位置づけられ適切な診断および治療が求められる。【診断と病変の評価】早期舌癌で重要なことは①部位(舌縁、舌下面、舌背など)②腫瘍の大きさ③外向性か内向性か?③深達度④癌周囲の白板病変や紅斑病変の有無⑥歯と舌との接触関係など視診、触診が重要である。確定診断は生検により病理学的に行う。生検を行う場合は腫瘍全体にfree marginをつけて摘出し診断と治療を兼ねる。(治療)手術(舌部分切除)を主体に行っている。その際、腫瘍と健全な粘膜の境界が不明瞭な場合や深部断層に不安が残る場合は手術中迅速診断も行い切断断端部の癌細胞の取り残しが生じないようにする。術後は早期舌癌でも後発リンパ節転移の発生の有無がその後の予後に大きく影響するため経過観察が必要である。病理検査で深達度合いや脈管・リンパ管侵襲の有無は好発転移の早期発見を予見する指標である。【舌白板症】①発生頻度・・・舌を含む口腔内には早期舌癌と鑑別が必要な様々な疾患が存在する。日本での有病率は2~4%でありそのうち0.13%~17.5%が癌化する。②白板症の分類と悪性化・・・白板型、丘型、紅板型、など分類されている。この中で異形成を認めるのは紅斑型である。白斑型は約3割紅斑型は8割異形成を認める。紅板型は全体の14~50%が悪性化する。③白板症の生検・・・白板症は悪性化の可能性があるが実際には一つの白斑病変が単一病理組織像を呈するのではなく過形成、異形成、上皮内癌、浸潤癌が混在しており局所生検では約6割の正答率で全病変の切除生検が望ましいとされている。④白板の切除安全域・・・浸潤癌の場合舌癌なら1センチ以上の安全域を取るが白板症は5mm以上とすることが多い。不染体から外側に最大約4.36mmまで病理的に異形成を認めたことの報告あり。
2026年01月31日 06:35

⑤舌苔のケア

健康人におけるわずかな舌苔は決して病的なものではない。しかし免疫力や口腔機能の低下は舌苔を増加させ日和見感染を生じることにより様々な合併症を引き起こすためケアが必要である。舌は毛のように伸びた糸状乳頭があり味覚には関与しないが手指にある指紋に類似した働きをしている。食塊形成や摂食・嚥下のサポートをしている。糸状乳頭は角化しているので表面は白く映るが伸張した糸状乳頭は毛ブラシ状になっているので口腔の様々な物が付着してくる。この付着物は口腔粘膜の剥離上皮、食物残渣、細菌、唾液や血液成分などである。口腔清掃が不良であると食物残渣や微生物が増加し糸状乳頭に絡みついて舌苔が生じる。さらに増えると口腔カンジタ症や黒毛舌を生じる。糸状乳頭は微生物などが誤飲されないためのフィルターの役割を果たしていてその中身が舌苔である。【舌苔のケアと留意点】①舌苔ケアの意義・・・免疫力や口腔機能の低下は舌苔を増加させ日和見感染を引き起こすにより様々な合併症を引き起こすためケアが必要である。②糸状乳頭の伸張・・・糸状乳頭の伸張は経口摂取をしていないことや軟食を摂取していることにより生じる。そのためこれらの人は舌のケアをする必要性がある。長くなった糸状乳頭を除去することが重要である。③口腔衛生状態の悪化・・・口腔ケアが十分おこなわれていれば舌苔は生じない。④口腔乾燥・・・高度な口腔乾燥が進行すると舌苔が乾燥し著しく除去が困難になる。⑤合併症・・・黒毛舌は通常の口腔ケアでは除去困難である。経口摂取の人は抗菌薬の使用を中止すれば自然と除去できるが非経口摂取の場合は舌ブラシで機械的に除去する必要性あり。口臭や味覚障害は通常の舌苔ケアと同様に行う。⑥薄く舌苔のある状態が自然な状態である。過度に行わない。舌後方へのケアは嚥下反射や嘔吐反射を誘発し誤嚥事故や不快症状を引き起こすことになるので注意が必要である。
2026年01月31日 06:34

④舌炎

舌は知覚、触覚をはじめとして味覚、咀嚼、構音、嚥下といった重要な機能を持った臓器である。舌炎の原因には様々な要因があるが大きく分けて全身疾患に伴う病変と舌固有の病変がある。全身疾患に伴う舌炎は貧血、ビタミン不足、皮膚科疾患、膠原病類似病変、薬剤で一方舌固有の病変として感染症、外傷、歯牙による慢性の機械的刺激、唾液分泌低下、腫瘍性病変、放射線照射などがあげられる。【全身疾患に伴う舌炎】①貧血・・・鉄欠乏性貧血と悪性貧血がある。前者はプラマー・ビンソン症候群の一症状として現れ舌乳頭が萎縮し「赤く平らな舌」が生じるとされている。舌炎以外に嚥下障害、口角炎、匙状爪、食道入口のWeb形成たまに下咽頭がん併発。治療鉄剤投与。悪性貧血に伴うハンター舌炎、慢性表在性舌炎、落くず性舌痛症。胃の壁細胞から分泌される内因子の欠乏によりビタミンB12の吸収阻害が生じ悪性貧血が生じその早期に舌炎を認める。舌表面萎縮と平坦化、白斑化がみられ舌尖から両側の舌縁にわたるV字型の発赤と腫脹を認める。食事中に痛い。女性に多い。ビタミンB12非経口投与。②ビタミン欠乏・・・ビタミンB1B2B6の欠乏症として口角炎、口唇炎、舌炎、舌知覚過敏などが起こる。ビタミンBやCの投与。③皮膚科疾患に伴う舌炎1)天疱瘡類似疾患・・・天疱瘡、水疱性天疱瘡などにより口内炎を生じる。頬粘膜、歯肉、口唇などともに舌炎を認める。ストロイドを内服。免疫抑制薬を投与。2)多形紅斑・・・やや隆起する10㎜大ほどの特徴的な環状浮腫紅斑が手背や関節伸側に左右対称に多発する皮膚病変で多形滲出性紅斑と呼ばれている。原因は感染症、薬剤性、悪性腫瘍がある。病因物質に対するⅡ型Ⅲ型のアレルギー疾患である。軽症例では舌、口蓋、頬粘膜、口腔前庭に生じる水疱やアフタが特徴である。重症例では鼻腔、口腔、上下咽頭粘膜に出血を伴う水泡、アフタ、潰瘍をを生じるとされる。疼痛が強く経口摂取困難を呈する。軽症例では2週間で治癒することがあるが原因の追究が必要である。重症例ではステロイド内服を投与。Stevens-Johnson症候群ではステロイドパルス療法。④膠原病類似疾患1)ベーチェット病・・・再発性アフタが主症状の一つで境界明瞭な浅い有痛性潰瘍で口腔粘膜、頬粘膜、舌、歯肉粘膜に出現する。再発を繰り返す。あとは皮膚症状、外陰部潰瘍、眼症状が4大症状であり遺伝的素因と口腔内細菌環境が原因となって自己免疫疾患である。治療は口腔ケア、ステロイド投与、コルヒチン投与。2)川崎病・・・4歳以下の乳幼児に好発する原因不明の疾患で発熱、四肢末端の変化(浮腫、紅斑、落屑)両眼瞼結膜の充血、口腔粘膜の発赤、イチゴ舌、非化膿性頸部リンパ節腫脹。治療は免疫グロブリンの大量投与。血栓予防のアスピリン投与。3)全身性エリトマトーデス・・・腎臓、心臓、関節、中枢性神経など多臓器障害を生ずる。若年女性に好発する原因不明の自己免疫疾患である。蝶形紅斑、口腔潰瘍(無痛性)、円板状疹、関節炎、腎障害、胸膜、心膜の炎症(漿膜炎)免疫異常(抗Sm抗体陽性、抗リン脂質抗体陽性)治療NSAIDs、ステロイド、免疫抑制剤、重症の場合は免疫グロブリン、血漿交換療法。4)シェーグレン症候群・・・唾液腺、涙腺など外分泌線に対する自己免疫疾患である。唾液分泌低下により口腔乾燥が非特異的な舌炎を呈する。口腔ケア、人口唾液が行われる。全身性血管障害性病変などの合併症が生じた場合はステロイドや免疫抑制剤投与。⑤薬剤性・・・1)唾液分泌低下を生ずる薬剤・・・副作用として唾液分泌低下により非特異的な舌炎を生ずる。三環系うつ薬、抗てんかん薬、鎮痙薬(抗コリン薬、抗パーキンソン薬)2)薬疹としての舌炎・・・扁平苔癬型薬疹、固定薬疹
【舌固有の病変】①感染1)細菌感染・・・口腔内は常在細菌叢によってバランスが保たれているが外傷や放射線照射やウイルス感染によりバランスが崩れ細菌感染を起こす。舌の腫脹、疼痛、発熱、倦怠感など重症になると嚥下障害や構音障害が起きる。抗菌剤投与。2)ウイルス感染・・・ヘルペスウイルスによりアフタ性舌炎を生ずる。アフタ多発、水疱形成、疼痛が強い。アシクロビルバラシクロビル投与。3)真菌感染・・・悪性腫瘍や糖尿病、膠原病の存在。免疫抑制剤、口腔乾燥、妊娠などにより日和見感染。舌、頬粘膜、口唇粘膜で白苔は剥離可能である。抗真菌薬の投与。③外傷1)機械的外傷・・・舌の機械的外傷は歯牙による口傷が多い。2)熱傷・・・熱湯誤飲により起こるが小児に多い。3)歯牙による慢性刺激・・・慢性刺激の場合は深い潰瘍、白板症、悪性腫瘍の原因になることが多い。4)唾液分泌低下・・・薬剤性やシェーグレン症候によるものや横臥位や目隠しや暗い所にいると唾液分泌低下する。5)腫瘍性疾患・・・良性悪性腫瘍など。⑥放射線照射1)直接的な障害・・・舌癌に関してはT1T2は組織内照射T3以上は外照射が選択され放射線舌炎が生じる。さらに抗がん剤などで薬剤性の舌炎を生じる。2)間接的な障害・・・放射線照射により唾液腺組織が障害を受ける。3)放射線性舌炎の治療・・・口腔洗浄、口腔ケア、ステロイド系軟膏塗布。中等度以上の口腔粘膜炎の場合はオピオイドや経管栄養も重要である。

 
2026年01月30日 12:10

③舌痛症と口腔・舌乾燥症

舌痛症の概念は明らかな局所的病変がないにもかかわらず、舌や口全体に起こる灼熱感や痛みを伴う疾患である。舌痛症は様々な全身状態と関連しているが原因を特定できないものは狭義の舌痛症として分類されている。最近ではこの狭義の舌痛症が神経病理学的な背景を持つ「慢性疼痛」とされている。味覚の小径神経線維障害により三叉神経からの入力の脱抑制が生じ口腔領域の痛覚が生じるのではないかと考えられている。舌痛症は求心路遮断の病態と考えられている。【舌痛症の特徴】中年以降の女性に多い。部位は舌尖や舌縁部、さらに口唇、歯肉、口蓋にも痛みを起こすことあり。痛みの性質は灼熱感でありヒリヒリ感。口腔乾燥感、約半数に味覚障害。痛みにはONOFFがあり睡眠時には症状なく起床時に痛みが徐々に増強する。しかし会話や食事の時は軽快するという特徴がある。癌恐怖の人も多い。【舌痛症の病態】正常な状態では鼓索神経由来味覚が口腔内からの三叉神経由来の感覚を抑制するが鼓索神経障害ではこの抑制効果が低下するために疼痛閾値に変化が起こるという説。約半数が味覚障害が起きる。【中枢性障害としての舌痛症】痛みは末梢受容体から神経路を上行し中枢まで伝わり疼痛感覚を引き起こす。しかし中枢から脳幹部を通って下行する調節機構もあり、これが下行性疼痛抑制系であり、これらが障害されると慢性疼痛の原因となる。又抑うつ状態に陥ると下行性疼痛抑制系の機能が低下して慢性疼痛が起きる。【舌痛症の治療】①原因の除去(唾液分泌促進、義歯の調整、原因となる薬を変える、咬合の安定化)②局所治療・・・クロナパゼム®リボトリール、消炎鎮痛剤③全身治療・・・抗うつ剤、αリポ酸、SSRI,®ノイトロンビン。
【口腔乾燥症】口腔で乾燥するところは軟口蓋と舌表面である。舌苔の有無は重要な所見の一つである。特に放射線照射後の口腔乾燥症では高頻度に認められる。【病態】①唾液分泌求心性刺激の低下②中枢性障害(ストレス)③唾液腺神経支配の低下(M3)④唾液腺内の分泌能低下⑤唾液の輸送障害(唾石)⑥唾液消費量の増加【治療】口腔内の清掃、耳下腺マッサージ、ビタミンC、サリベート原因に対する治療・・・口呼吸いびき鼻閉の改善、脱水に対する補給、唾液分泌促進、パロチン。
2026年01月29日 08:42

②味覚

【味の種類】「甘味」ショ糖「塩味」食塩「酸味」クエン酸「苦み」キニーネ「旨み」グルタミン酸の5基本味がある。【味覚の受容】食物が口に入ると、咀嚼により唾液と混じった味質が舌表面の舌乳頭にある味蕾を構成する味細胞に到達する。味細胞の表面には味物質と結合する受容体が存在している。受容体に味物質が結合し相互作用が起こると細胞膜電位変化し脱分極が起こり味覚神経のインパルスを発生する。①舌乳頭・・・舌背を見るとぶつぶつ、ザラザラした構造がみられる。これが舌乳頭であり舌尖から糸状乳頭、茸状乳頭、有郭乳頭、葉状乳頭がある。このうち茸状乳頭、有郭乳頭、葉状乳頭は味蕾が存在するが糸状乳頭のみ味蕾がみられないため味は感じられず、触覚感じるのに役立っている。茸状乳頭はやや赤みかかっている乳頭で舌縁と舌尖に多い。これが多いとイチゴ状にみれる。有郭乳頭は直径1~3mmの一番大きな乳頭で舌分解溝にV字型に7~15個存在する。有郭乳頭の両側に葉状乳頭がみられ、横走する粘膜ヒダである。②味蕾・・・成人では9000個の味蕾を持っており70%が舌背、5%軟口蓋粘膜25%が咽頭から喉頭にかけての粘膜に存在する。味蕾は重層扁平上皮に40~100個の細胞が集まって玉ねぎ状の形をしており味孔を介して口腔内に連絡している。咽頭部の味蕾は水や二酸化炭素を介しており「のどこし」に関与している。③味細胞・・・Ⅰ型Ⅱ型Ⅲ型Ⅳ型に分けられる。Ⅰ型は味蕾細胞の70%しめ支持細胞として機能している。Ⅱ型は大型の細胞で味蕾の15~30%を占める。Ⅲ型が味覚受容の働きをしている。Ⅳ型は基底細胞で味孔に達していない。ここから分化していく。味蕾の寿命は2週間。④受容体・・・塩味と酸味はイオンチャンネル型受容体。甘味、苦み、旨みはG蛋白共役型受容体と結合する。受容体と味質が相互作用を起こすと膜電位の変化が起こりCA2+イオンが細胞内に流入することにより濃度が上昇し伝達物質が放出され味インパルスが興奮する。【味覚障害の機序】①受容器障害(味蕾細胞)・・・味蕾細胞の障害には外的要因と内的要因がある。前者は歯周病、舌炎、舌真菌症、火傷、外傷などがある。後者は亜鉛、ビタミン欠乏が関与しており味細胞のターンオーバーの延長により機能低下を起こす。②味覚神経障害・・・舌前方3分の2顔面神経の鼓索神経が支配しており茸状乳頭の血流や形状にも影響する。軟口蓋は大錐体神経が関与。舌後方3分の1は舌咽神経、咽喉頭は迷走神経の枝である上咬頭神経神経が支配している。ちなみに味覚ではないが知覚は舌神経前方3ぶんの2三叉神経の舌神経や舌咽神経が関与しており触覚、温冷覚、圧覚、痛覚などの体性痛。メンソールやカプサイシンによる温冷覚もこれらである。③中枢性障害・・・味細胞で受容した味刺激は味覚神経より伝達され第一次味覚中枢覚である延髄孤束核⇒視床⇒大脳皮質味覚覚野と情動・摂食行動を支配する辺縁系に連絡する経路がある。外傷性や血管性脳障害、認知症などで味覚が低下することがある。④味物質伝達障害・・・唾液量減少や舌苔の肥厚により味物質が味蕾に到達しないことで味覚障害が起こる。【味覚障害の原因】①突発性・亜鉛欠乏症・・・亜鉛の血清亜鉛値は70~130μg/㎗でこれ以下は亜鉛欠乏性。②薬剤性・・・高齢に多い。薬剤の亜鉛に対するキレート作用が一つの原因とされている。その他細胞破壊、細胞新生阻害、レセプター阻害、神経伝達障害。抗がん剤と循環器系長期服用。③全身性疾患・・・透析、糖尿病④心因性障害・・・味覚障害、口腔乾燥は精神的苦痛やうつ病などで起こりやすい。【味覚障害の治療】原則亜鉛内服療法を行う。ポラプレジンク®プロマック1g/日。鉄欠乏性には鉄剤。口腔乾燥症ではサリベート、ニザチジン(H2ブロッカー)心因的な場合は抗不安剤、抗うつ剤、SSRIを使用する。心因性と外傷性は予後が悪いとされている。
 
2026年01月28日 12:35

①自然免疫の初期対応

2026年01月25日 14:40

呉市広駅前|歯医者

小早川歯科口腔外科クリニック

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