➇食道がん
【疫学】性別男女比が6:1年齢60代70代に好発し全体の世代の約68%占める。胸部食道が51,6%次に胸部下部24,2%胸部上部13,4%、腹部食道4,5%頸部食道4%。組織は扁平上皮がん(92,9%)、腺癌が24%。食道がんの症例の他臓器重複がんは約20%に認められる。【原因】喫煙、過度の飲酒が危険因子。あるいは低栄養。アルブミンは傷が出来ると修復する力があるが低いと傷がなかなか治らないから発がんしやすい。【症状】嚥下痛、刺激物が凍みる。腫瘍が大きくなるとつかえるようになります。食物がつかえると徐々に体重減少がみられ唾液も飲み込めないようになります。反回神経に癌が浸潤すると反回神経麻痺がおこりいわゆる「嗄声」が起こります。癌が肺、大動脈や胸椎を圧迫することや深い潰瘍が穿痛することにより胸背部痛、咳嗽、発熱や血痰を起こす。【診断】(0期)癌が粘膜にとどまりリンパ節、別の臓器、胸膜、腹膜(体腔の内面を覆う膜)に癌が認められないものです。T0,T1a、N0(Ⅰ期)癌が粘膜にとどまっているか近くのリンパ節に転移があるかあるいは粘膜下層まで浸潤しているがリンパ節に浸潤していないT1b、T1aN1(Ⅱ期)癌が食道の粘膜固有層を超えて食道の外膜にわずかにこえた場合。癌が粘膜下層までとどまっていてもリンパに浸潤している場合。(Ⅲ期)癌が食道の外に明らかに出ている場合。リンパ節に転移している場合。(Ⅳ期)癌が食道周囲の臓器に癌があり遠く離れたリンパ節に転移があるか遠隔転移がある場合。【治療】①内視鏡的治療ステージ0の適応。②頸部食道がん・・・下咽頭から頸部食道では喉頭合併症として発音機能の喪失。遊離腸管移植。胸部食動癌・・・縦隔のリンパ節を取るためにリンパ節郭清と胸腹部食道は全摘し転移頻度の高い胃小彎側リンパ節を切除。【化学療法】適応は遠隔転移や術後の遠隔転移を有する場合のみ。ピリミジン系%-FU、プラチナ系シスプラチン、タキサン系ドセタキセル、パクリタキセル。現在は術前にEP療法を行い手術。【放射線療法】放射線単独より放射線療法と化学療法同時併用。
2025年09月29日 17:10
