クローン病
特定の原因は解明されてませんが遺伝的素因や環境因子を背景に腸管免疫や腸内細菌叢(腸内細菌の分布)に異常がおこることで発症すると考えられている。腸管免疫とは腸に備わった免疫機能です。日常生活において日々、飲食物に含まれる有害物質にさらされている消化管にはそれらを排除する免疫機能が備わっています。特に腸の粘膜には多くの免疫細胞が集まっており有害、無害を監視・対応してます。炎症や下痢の症状が現れるのは、免疫細胞が有害細胞を排除するために戦っているからです。有害物質をうまく排除できると免疫細胞は戦いを終了し炎症が治まりますが、免疫の働きに異常が起きると、免疫細胞の抑制と活性のバランスが崩れると有害でないもの(正常な細胞や組織)に対して過剰に反応したり攻撃をやめたりするために炎症が治まらなかったりします。さらに腸内細菌のバランスが腸管免疫の働きに強く影響したりします。(善玉菌2日和見細菌7悪玉菌1)善玉細菌を優位に保つと免疫細胞の活性と抑制のバランスも整います。【炎症部位】回盲部で裂肛、肛門周囲膿瘍、痔瘻などの肛門病変、口腔、大腸、小腸など【症状】腹痛、下痢、体重減少、貧血、不明熱や関節、皮膚、眼などの腸管外合併症がある。症状がぶり返す。【治療】メサラジン®ペンタサ、ステロイド経口剤、免疫調整薬アザチオプリン、メルカトプリン、抗TNF-α抗体インフリキシマブ®レミケードアダリムマブ®アクテムラ®ヒュムラ抗ILー12・23抗体ウステキヌマブ®ステラーダ皮下注
2025年06月04日 05:09