失活歯(神経を抜いた歯)が全身の病気を引き起こす
失活歯とは神経(歯髄)を失った歯のことです。虫歯が進行して、神経に達し、感染してしまった場合や歯科治療のために、意図的に神経を取り除いた場合などが相当します。また事故などの衝撃でひびが入った歯をそのままにしておくとそこから口の中の細菌が感染し同じように神経が壊死してしまうことがあります。神経のない歯だから痛くない。だから身体に害はないというのは間違いである。癌と失活歯との関係は乳がん患者の93%に根管治療が施されていた。しかも癌が存在する乳房と同側に根管治療がなされていた。失活歯が全身疾患の原因になるという考えは「歯性病巣感染説」は20世紀初頭にアメリカから広がりました。失活歯と同じ様に慢性扁桃炎という喉の病気も離れたところに病気が起こる病巣感染である。扁桃腺はウイルスや細菌をブロックする臓器であるが一方で感染が起こりやすく、アデノウイルス、EBウイルス、ライノウイルス、溶連菌やブドウ球菌、肺炎球菌などが増殖しやすいところです。失活歯や慢性扁桃炎が原因となって起こる病気としてIgA腎症、関節リウマチ、リウマチ性心内膜炎、心筋炎、アトピー性皮膚炎などがあります。何故失活歯が病巣感染をおこすか?歯の神経や根の先で細菌が増殖するとこれらの菌が血管を通じて全身に波及する。これにより菌血症になる。細菌が増殖すると身体の防御反応により血液を通じて細菌と戦う白血球が送り込まれ炎症が発生する。炎症の結果、大量に発生する炎症性物質が増殖した細菌と一緒に血流に入り体内に送り込まれる。人によれば細菌によってできる抗体に対するアレルギー反応が起こる。
2025年06月12日 08:27