顎関節障害
顎関節は身体の他の関節では見られないいくつかの特徴があります。1顎関節は左右一対になっていて、その一対の関節が協調して動く。運動時痛(動態病変)
2スムーズな動きが出来るようにベアリングのような役目を果たす関節円板という弾力性のある線維軟骨が介在する
3顎には咬合(かみ合わせ)機能を持つ歯という独特の器官がある
4顎関節は口を大きく開けるために回転運動と同時に前方滑車運動も行う。開閉口時の下顎開口路の側方偏位(斜めに口が開くと訴えることが多い)
【原因】身体的要因1咬合不全2咀嚼筋を制御する神経機構の異常3関節円板のずれ、損傷
環境要因歯ぎしり食いしばりによる持続的な過重負担
精神的要因ストレスによる咀嚼筋の過度の緊張亢進
【分類】Ⅰ型咀嚼筋障害
Ⅱ型関節包、関節靭帯障害
Ⅲ型関節円板障害(関節円板の位置異常)Ⅲa下顎頭の前方に転位した関節円板が開口時に下顎頭の前上方に復位するもの(クリック音)
Ⅲb開口時に復位しないもの(開口障害、疼痛)
Ⅳ型変形性関節症
【治療】鎮痛薬、筋弛緩薬、前歯咬合、4番近心咬合、大臼歯犬歯誘導型の5点接触法により咬合不全を改善。
特に最も多いのが咬合不全によるものであり咬合不全と咀嚼筋とは密接な関係がありこの2つをつなぐものとして緊張性歯根膜咀嚼筋反射が介在する。咬合不全があると歯根膜咀嚼筋反射が起き、咀嚼筋の過緊張が起き下顎関節のずれ、偏位が起こる。
2024年06月30日 09:43