慢性白血病または寛解期にある白血病患者が来院したときの口腔外科的処置
白血病は白血球の自律性増殖を特徴とする造血臓器の腫瘍性疾患である。急性は未分化な白血球芽球が増加に対して慢性は分化した白血球いわゆる白血病成熟球が増加したものである。顆粒球が増殖したものを骨髄性、リンパ球が増殖したものをリンパ球性と区別している。慢性骨髄性白血病は造血細胞にフィラデルフィア染色体が認められるのが特徴とする。急性白血病は1骨髄における造血機能の低下2白血病細胞の肝臓、すい臓、リンパ節に浸潤するが歯肉腫脹は急性単球性白血病に多い。この場合は疼痛も伴う。慢性白血病は緩慢で無症状に経過する。脾腫が特徴的で左上腹部不快感。微熱、体重減少、倦怠感が現れる。慢性白血病で怖いのは急性転化である。これは70~80%起こる。治療は寛解導入療法(抗白血病薬)寛解維持療法(エンドキサン、メソトレキセート)慢性の場合は(アルキル化薬ミレラン)予後は慢性骨髄性白血病の急性転化した場合である。口腔外科的処置においては1強度の貧血2易感染状態3出血傾向4脾腫であることから口腔ケアもちろんですが観血的処置において気つけないといけないのは敗血症である。特に抜歯に関しては以前は禁忌であったが寛解導入療法により白血病細胞を含めて白血球減少が起こりその後回復好中球が増えているときに抜歯を行う。
2024年07月29日 15:26