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広島県呉市広駅前 小早川歯科口腔外科クリニック

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Treg細胞と癌の関係

「自己もどき」の癌細胞を標的とする免疫療法は今まで効果が上がらなかったり免疫チェックポイント阻害薬のように効果があっても重篤な副作用を招いたりするなど様々な問題を抱えている。Tregを操作することで癌免疫療法の治療効果を高めることと同時に自己免疫疾患の発症リスクを軽減する方法である。①現在行われている免疫療法にTregの観点を入れていく②細胞移入療法③がん細胞の中に集まってきているTregを操作する方法
①については従来の癌ワクチンを使った場合癌細胞を攻撃するkt細胞ではなく免疫を抑制するTregが活性化され癌細胞への攻撃を弱めている。これらを防ぐには癌ワクチンを接種する前に免疫応答にブレーキをかけているTregの働きを抑えることにより攻撃性を高めればよい。
②癌が発生した組織の中にリンパ球が多く浸潤しているとその患者の予後は良好であることが報告されている。これに基づいて腫瘍細胞の中に浸潤しているリンパ球(腫瘍浸潤リンパ球=TIL)を採ってきて体外で増やしたりして癌への攻撃力を高めたのち癌患者の体内に移入。活性化リンパ療法がその1つである。この際癌組織の中には極めて大量のTregが浸潤しておりその比率は末梢血管に比べてかなり高い。このため癌細胞から採ってきた活性化T細胞を増やす時に浸潤しているTregを除いて増やすことが需要である。
③癌組織にどれくらいTregが浸潤しているかはFoxp3をマーカーにして腫瘍組織を染色してみれば容易に調べることが出来る。がん細胞に反応する活性化T細胞とそれを抑えているTregもその両方に集まってきている。腫瘍免疫を高めるにはTregを減らして活性化T細胞が優勢になるように両者のバランスを調整すればいい。
2024年09月28日 12:29

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