顎運動障害(開口障害)
(原因)開口障害は上下顎切歯切縁間の距離え表現することが多く3mm以上開いて居れば一般的顎運動は可能である。①顎関節固有の疾患:顎関節強直症
②痙攣性疾患:破傷風
③顎口腔周囲の歯性感染症、化膿性炎:放線菌症、智歯周囲炎、蜂窩織炎
④外傷性:顎関節突起部骨折、頬骨弓骨折
⑤腫瘍性:関節頭部良性腫瘍、口腔がん、上顎洞癌
⑥瘢痕性
この中で多いは③と④です。③はう蝕や歯周病からの歯性感染症が歯槽部から骨体、顎周囲に波及すると咀嚼筋や咀嚼筋隙に感染による腫脹や硬結がおよび開口障害が生じる。開口障害は下顎から発生するものが多いがたまに上顎の智歯が呈出することにより筋突起に及ぶことがある。咀嚼筋隙に膿瘍を形成すると、オトガイ下隙膿瘍、顎下隙膿瘍、咬筋下隙膿瘍、翼突下隙膿瘍など下顎骨周囲の膿瘍になりさらに下顎智歯から上方に伸展し側頭下隙膿瘍となる。咀嚼筋隙に膿瘍を形成すると開口障害になる。④は関節突起部は下顎骨折の好発部位でオトガイ部を強打したときに介達骨折となる。関節突起部の骨折が生じると疼痛と骨折して脱臼し関節頭が前方滑走路運動、回転開閉運動を傷害して開口障害を起こす。④は上顎洞癌が原発の場合後方に増大すると咀嚼筋や顎関節が拘縮し開口障害になる。
2024年12月11日 16:27