インプラントと骨免疫学
インプラント埋入窩形成やインプラント埋入に伴う物理的刺激(過熱、骨変形)により骨細胞が死んでしまった場合は破骨細胞がその周囲骨を取り除くから骨吸収が起きると言われている。しかし破骨細胞の活性を低下させてもオッセオインテグレーションの獲得や維持に不利になることがある。インプラントの成功には骨組織の血液循環が重要である。骨組織には皮質骨を貫通し骨髄と骨膜を連絡する血管(trans-cortical vessel)が無数に存在することがわかった。破骨細胞を抑制する骨粗鬆症治療薬がARONJを引き起こすメカニズムが骨の循環障害が関与する可能性がある。インプラントが失敗する要因①プラークによるインプラント周囲炎②初期固定不良による線維性被包(線維性組織)③メカニカルストレスや熱などの物理的な刺激に伴う炎症と線維性被包以上のことから成功率をよくするためには①プラークコントロール②適切な初期固定③力のコントロールである。
2025年04月12日 04:24