血液疾患患者の歯科口腔外科的処置
抜歯手術の禁忌となりうる血液疾患としては血液傾向を持つものがあげられる。例えば白血病、貧血、紫斑病、血友病、顆粒球減少症などである。抜歯の適否を判断する前に口腔内において歯肉からの持続性、弛緩性出血がみられないか、口腔粘膜に出血班、血種が出現していないか、歯肉や口腔粘膜に貧血がみられないか・あるいは口腔以外の全身にみられる多彩な症状を見逃さないように確認することも必要である。しかしどうしても抜歯せざるを得ない場合は医師との連携により計画的に行う。局所的には麻酔の刺入点を少なくし止血剤を用いる。術後、抜歯窩をパックで緊密に被い、サージカルプレートを使用することも大切である。減少しているのが血小板か?血球?凝固因子?を把握し補充したうえで抜歯を行う。例えば白血病では止血剤、副腎皮質ホルモンあるいは血小板輸血したうえで抜歯を行う。線溶系では抗プラスミン製剤が用いられる。血友病患者は凝固機序における欠乏因子(抗血友病グロブリン)やステロイドを術前、術中、術後にも補給し止血剤投与して行えば可能である。
2025年04月16日 16:30