関節リウマチの最近治療
関節リウマチは世界で最も患者数が多い自己免疫疾患である。国内の患者数は80万人ほどで約8割が女性である。特に30代~50代で発症する人が多いが高齢者も多い。関節リウマチは関節を構成する滑膜という組織に炎症が起こり痛みや腫れが生じて放っておくと骨や軟骨までが破壊され手や足が動かなくなってしまう自己免疫疾患である。抗CCP抗体という自己抗体が検出されることが特徴です。体内にいる自己抗原を認識する自己反応性T細胞や自己反応性B細胞が関節リウマチの患者さんでは何らかの理由で活性化され抗CCP抗体産生を含む自己免疫反応を起こしていると考えられている。関節リウマチ滑膜では免疫応答とともに慢性炎症が起こっていて自己反応性ヘルパーT細胞はIL2やTNF-αにより活性化されたマクロファージは関節の骨膜でTNF-αやIL-6などの炎症性サイトカインによりRANKLを介して破骨細胞を活性化し骨破壊する。一方IL-6により自己反応性B細胞により抗CCP抗体を産生する。治療は免疫抑制薬である抗リウマチ薬メトトレキサートと生物学的製剤(分子標的薬)である抗TNF-α(アダリムマブ、ゴリムマブ)抗IL-6(トシリズマブ®アクテムラ)がある。
2025年05月13日 04:50