自己免疫疾患が女性に多い理由
自己免疫疾患の患者さんの多くは女性です。①性ホルモン。主要な女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンです。T細胞やB細胞はそれら女性ホルモンに対する受容体を持ってます。女性ホルモンによる刺激によりT細胞はIFN、B細胞は抗体産生を増強しますが男性ホルモンであるテストステロンは活性化を抑制します。②女性が2本の染色体を持っていることです。X染色体上にはパターン認識受容体の一つであるToll様レセプター(TLR-7)など免疫系を活性化する遺伝子が多く含まれている。男性に比べ女性の方が多い。③腸内細菌ごうに男女差がある。腸内細菌は36~37度の適温で水も栄養も豊富な生育環境を手放そうとしません。その結果、外部から入ってきた病原体住み着こうとしても縄張りを与えず、結果的に感染防御の役割を果たします。腸内細菌は腸管内の生態系の維持だけでなく体内の免疫系にも作用します。腸内細菌が乱れると自己免疫疾患など起こしますが女性の方が子供を産む機能があるので強い免疫系があるかもしれません。
2025年05月30日 08:53