胸腺を作るIPS細胞
IPS細胞にレチノイン酸を加えることにより、試験管内において胸腺上皮細胞を作ることに成功。この胸腺上皮細胞をT細胞に加えることによりナイーブT細胞に分化することを確認した。胸腺は心臓の近くにある臓器で病原体を認識するための抗体産生を作るヘルパーT細胞やウィルスに感染した細胞や癌細胞をやっつけるキラーT細胞を作る。7~8歳でピークになり65歳ぐらいから機能が低下する。胸腺の機能が低下すると未知のウイルスに対応できなかったり癌の免疫治療を続けていくうちに癌細胞に変異が起きて効果がなくなったりする場合がある。そこでどんな場合にも対応できるナイーブT細胞が必要である。これにより先天的な重度の免疫不全の病気や癌の治療に役立つ。
2025年08月29日 12:39