早産や低体重児と歯周病菌
通常の妊娠分娩では妊娠末期になるとP・G、炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β)、筋肉収縮させる作用があるオキシトシンなどの産生が上昇し子宮が縮が促されて分娩、出産に至ります。実はこれらの物質は歯周病によって産生される物質と同じでこれらが血管を通して子宮に到達すれば予定日より早く子宮収縮や頸管熟化が起こり早産が誘発される可能性が起こりうることがあります。プロスタグランジンは子宮収縮促進剤として用いる薬剤でありP・Gが切迫早産などの出産異常に影響している可能性もあります。早産の妊婦では口内炎の炎症が強くIL-1β、IL-8などのサイトカインの濃度が高かったり、羊水中のIL-6やP・G濃度が高かったり口腔内の細菌総数と比例していたり口腔内の感染から(慢性炎症)引き起こされた炎症が羊水サイトカインに影響し出産まで影響を及ぼす可能性があります。実際悪玉菌であるポルフィロモナス・ジンジバーリスが早産であった妊婦から検出された報告がありこれらの細菌感染が早産だけでなく胎児の発育不全の原因の一つと考えられています。
2025年09月10日 17:26
