⑬膀胱がん
膀胱癌は人口10万人当たり10人程度の発症率です。早期より血尿が出やすく悪性度の低い乳頭状癌と呼ばれるものが多いため比較的死亡率の低い癌です。尿路癌の中で(腎盂、尿管、膀胱)の中で膀胱がんが全体の約半数を占めます。【性差、年齢】60以降で4:1で男性が多い。【原因】喫煙、染料従事者【症状】早期より症状が出やすい。血尿、頻尿、排尿痛など膀胱炎症状が2大症状。80%無症状血尿。あとは膀胱炎症状。【診断】膀胱鏡検査。確定診断は膀胱粘膜生検。CTや胸部X線、腹部のエコー。【治療】①経尿道的膀胱腫瘍切除手術・・・表在的(粘膜、粘膜上皮)の膀胱がんが適応。②膀胱全摘手術・・・・筋層まで浸潤すると骨盤内リンパ節郭清と膀胱の摘出。前立腺、精嚢摘出。尿路再建(回腸導管造設術)、腸管を利用した新膀胱造設術。【放射線治療】浸潤性の膀胱癌【化学療法】転移のある進行した癌はM-VAC(メトトレキサート、ビンクリスチン、アドリアマイシン、シスプラチンなど)転移がない膀胱がんでも筋層以上は術後の再発や遠隔転移の予防に化学療法を用いることがあります。【膀胱内注入法】膀胱内に上皮内癌や多数の乳頭状癌のある場合はBCGや抗ガン剤を注入することがある。外来で週に一度の注入を数回行うことがあります。
2025年10月10日 13:59