循環器・・・手術中に血圧が上昇したら
【原因】歯科治療に対する不安や緊張、局所麻酔、手術侵襲、治療による疼痛など様々なストレスにより内因性カテコールアミン分泌が上昇し血圧が著しく上昇する。又麻酔薬に添加されている血管収縮薬(アドレナリン)などの外因性カテコールアミンによっても血圧上昇する。高血圧患者や高齢者はシタネストを用いる。【症状】血圧の上昇だけでなく標的臓器障害が急速に進行した場合に直ちに降圧治療を行わなければ高血圧緊張症になる。その中で高血圧性脳症は脳血流の自動調節能が破綻し血管性浮腫、頭蓋内圧亢進、細胞障害性浮腫が起こる。その症状は頭痛、悪心、嘔吐、視力障害、痙攣、意識障害等である。
【治療】酸素投与(4~6L/分)で経過観察。降圧したら安静にする。まだ180mmHg以上あればニフェジピン®アダラート5mg、点滴確保。さらにニカルジピン®ペルジピン投与。それでも興奮、痙攣、過呼吸を起こせばミダゾラム®ドルミカムあるいはジアゼパム®ホリゾン、®セルシン2,5~10mg緩徐に投与。血圧、脈拍、SPO2のバイタルサインの測定は必須。高血圧脳症が持続した場合は救急搬送。
2025年11月13日 12:15
