⑩自然炎症
【内在性リガンドの衝撃】TLRなどのパターン認識受容体がリポ多糖(TLR4)フラジェリン(TLR5)非メチル化CpG配列(TLR9)が病原体に特有の成分を認識すること。この仕組みにより自然免疫は病原体を認識して活性化し、獲得免疫の始動につながっていく。しかし例外があります。病原体由来のものだけだとされてましたが体の自己の成分の一部も認識することがわかってきました。「内在リガンド」という自己の細胞が大量に死んだときに出てくる成分など多い。糖尿病、痛風、動脈硬化、アルツハイマーなど。【免疫学の新しい展開】TLRなどのパターン認識受容体は病原体に共通する特定の成分だけだけでなく、一部の自己成分も認識していた。自然炎症の代表的な例は身体の中で大量の細胞がネクローシスを起こして死ぬような場合である。ネクローシスとは細胞膜が破れて内容物が分解されず飛び散る。外傷ややけど、薬物、放射線などが誘因となる。ネクローシスで大量に死んだ場合は分解されない大量のDNAやRNAはTLRに認識される。活性化して炎症が起こる。自然炎症は何のために起こるのかまだはっきりとわかっていないが組織の修復にかかわっているという。自然炎症がおこるとマクロファージや好中球が集まり損傷部位が取り除かれる。さらに修復のための専門細胞が集まり組織の再建に取り掛かり組織は修復される。「内在リガンド」により樹状細胞も活性化する。【痛風はマクロファージが起こす自然炎症】痛風は全身の関節で急性の炎症が繰り返し起こる病気で本人しかわからない激痛を伴う。(原因)尿酸結晶。尿酸は細胞の老廃物で増えすぎると結晶となって関節に付着しこれをマクロファージが取り込むと炎症が起こる。TLRの一つにNLRPがある。NLRP3が病原体の感染によるストレスを感知させるとIL1βというサイトカインが放出される。これが痛風の炎症であり激痛である。小胞体のNLRPと損傷したミトコンドリアの持つASCとカスパーゼを「インフラマソーム」という。痛風の特効薬はコルヒチンで微小管を壊すことでミトコンドリアを移動させずIL1βの放出を阻止することが分かった。【結晶で活性化されるインフラソーム】NLRP3インフラソームは尿酸だけでなくアスベストやシリカやβアミロイド、コレステロール血症、人膵アミロイド線維などの結晶構造をとる物質によってインフラソームが活性化する。【炎症を抑えるマクロファージ】マクロファージには2つの機能がある。①Ⅰ型マクロファージ・・・異物を食べたり炎症を起こしたりする。②Ⅱ型マクロファージ・・・炎症を抑えたり組織の修復をしたりする。脂肪組織の状態維持に薬に立っている。【炎症と免疫】病原体の感染⇒TLR⇒獲得免疫(誤作動、行き過ぎ)⇒自己免疫疾患。内在性リガンド(虚血、細胞ストレス、細胞死)⇒TLR⇒自然炎症(行き過ぎ)⇒各種の炎症性疾患。
2026年02月19日 08:34
