②ー2獲得免疫で働く2つのリンパ球B細胞とT細胞
自然免疫でウイルスが排除できなくなった場合に発動するのが「獲得免疫」です。獲得免疫で働く細胞はB細胞とT細胞でリンパ球というとこの2つです。B細胞で働く免疫のことを「液性免疫」T細胞で働く細胞を「細胞性免疫」という。【T細胞への抗原を提示する仕組み】T細胞はヘルパーT細胞とキラーT細胞であり前者はサイトカイン(炎症性サイトカインとは異なります)を放出してB細胞の抗体産生の補助やマクロファージを活性化させたりして間接的に感染防御に働きます。後者は感染細胞を殺します。T細胞もB細胞も抗原と結合する受容体を持ちTCRと呼ばれBCRが直接認識するのと違って相手に(抗原提示細胞である樹状細胞、マクロファージ)MHCが必要です。NK細胞はクラスⅠ分子MHCがあれば攻撃しません。TCRが認識する抗原は抗原となる小さなペプチドがMHCのポケットに入り込んだものです。アミノ酸が50個以上がタンパク質で未満のmpのがペプチドです。新型コロナのスパイク蛋白はアミノ酸が1300個ほどつながったものですがこのうちMHCにはまり込むのは25個程度のアミノ酸がつながったペプチドである。ペプチが抗原にはまり込んだものが「MHC-抗原ペプチド複合体」という。MHCクラスⅠ分子とⅡ分子があります。前者は細胞内で合成された蛋白質(ウイルスの蛋白質のペプチド)後者は細胞外から取り込まれた蛋白質(細菌の蛋白質)のペプチドが結合します。クラスⅠ分子MHCはキラーT細胞に、クラスⅡ分子MHCはヘルパーT細胞にそれぞれ抗原ペプチドを提示しTCRによって認識されます。ウイルスの蛋白質のような細胞内で合成されたタンパク質は(ユビキチ)という目印が付加されてプロテアソームという酵素によりペプチドは小胞体に輸送されクラスⅠ分子MHCに結合して細胞表面に運ばれキラーT細胞に表示されます。クラスⅡ分子MHCの場合はウイルスや細菌はエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれエンドソームやリソゾーム内でプロテアーゼによりペプチドに分解してクラスⅡ分子MHCに結合し細胞表面へ運ばれてヘルパーT細胞へ提示されます。【厳密な抗原特異性を獲得】MHCー抗原ペプチド受容体T細胞によって2回使われます。1回目はナイーブT細胞がMHC抗原ペプチド複合体によって活性化されこの時の抗原提示細胞は樹状細胞である。樹状細胞は体内に侵入したウイルスや細菌を取り込みクラスⅠ分子とⅡ分子のりょほうのMHCー抗原ペプチド複合体を発現します。その樹状細胞はリンパ節にてヘルパーT細胞やキラーT細胞に分化・増殖する。それで感染場所に移動して感染細胞を見つけて殺すのです。(2回目)。ヘルパーT細胞はキラーT細胞と違ってサイトカインを出してほかの免疫細胞の活性化をサポートする。主な相手はクラスⅡ分子MHCー抗原ペプチド複合体を発現しているB細胞とマクロファージである。B細胞とマクロファージを活性化させる。【病気に対する個性が血液型によって決まる】MHCは人の場合は人白血球抗原(HLA)と呼ばれています。白血球はHLAの形で分類できます。人ではクラスⅠ分子にはA、B、Cの3つの形がクラスⅡ分子ではDP、DQ、DRの3つの形があります。それぞれの型には200~2000種類の細かい違いによる種類がある。HLAは人種による偏りもあり日本人が新型コロナに感染しにくいのはHLA型のためではないかと考えられている。【免疫には記憶がある】侵入してきた病原体を撃退した後のT細胞とB細胞は役目を終えて大部分が死滅する。」しかし少数のメモリT細胞、メモリーB細胞は残ります。これらを記憶リンパ球といいます。記憶リンパ球は同じ抗原を再び認識すると速く活性化して仕事を行います。記憶リンパ球がある2回目の感染では自然免疫を必要としないので数日で十分です。これを利用したものがワクチンである。麻疹のワクチンは一生続きます。記憶リンパ球は血液を循環しているものと病原体が侵入した部位(気道や消化管粘膜)を記憶してそこに集まっているものもあります。病原体が侵入しやすい部位に記憶リンパ球が存在していることにより2回目の感染ではより早く強い防衛反応が誘導されるのです。
2026年03月03日 05:59
