2ワクチンの期待
ワクチンによる感染防御の主体は抗体とキラーT細胞である。又B細胞に優れた抗体を作らせるためにはヘルパーT細胞も欠かせません。これらの細胞は獲得免疫の主役ですが獲得免疫を誘導するには自然免疫を活性化する必要があります。様々なワクチンがどのように免疫を活性化するのでしょうか?B細胞は抗原となるワクチン由来の蛋白質を認識して活性化する。一方ワクチンの投与により活性化された自然免疫細胞、特に樹状細胞は抗原提示細胞としてリンパ節に移動するして抗原の一部をMHCに提示しナイーブT細胞を活性化してヘルパーT細胞とキラーT細胞への分化、増殖しヘルパーT細胞はサイトカインを分泌してB細胞を活性化して抗体を産生するプラズマ細胞への分化・増殖を誘導したりして抗体がクラススイッチや親和性成熟うお起こしたりするのを助けます。キラーT細胞は感染細胞を破壊します。【ワクチンの本来の効能は重症化予防であること】インフルエンザは何故毎年のように接種しなければならないか?現在使われているインフルエンザワクチンは精製したウイルス粒子をホルマリンで不活性死そこから脂質をエーテルで取り除きウイルス表面のスパイクにあたるヘマグルチニンを精製して濃縮したものである。抗原になる成分にになる成分を取り出したものを「スピリットワクチン」と呼ぶ。インフルエンザのヘマグルチニン(HA)には変異が多いため昨年のワクチンによって出来た免疫記憶は今年のウイルスに対して活性が弱い。だから毎年打った方がいいということです。エーテル処置やHAの精製を行っているのでアジュバンドになる成分が少ないことも理由の一つです。何故アジュバンドを加えないか?は副作用があるからです。このワクチンはすでにある免疫記憶を再活性化して効果を引き出しているのです。免疫T細胞や記憶B細胞の再活性化には自然免疫(アジュバンド)必要ないからである。インフルエンザワクチンは「感染しても重症化させない」ことに重点を置いたワクチンといえます。毎年接種しなければ意味ないと言えます。【mRNAワクチン】病原体のmRNAは通常は病原体のDNAから転写され作られ細胞内でリボソームによって翻訳されます。DNA⇒蛋白質をつなぐメッセンジャーとして働く。そこで抗原蛋白質をコードするmRNAを細胞に送り込めばその情報をもとに抗原蛋白質が作られ免疫が誘導します。RNA型ウイルスに対するワクチンはウイルスのRNAの代わりに人工的に作ったmRNAを細胞の送り込めばいいのです。しかし問題点が2つあります。①mRNAは生体内で酵素によって壊されてしまします(不安定)②投与したmRNAがTLR3(二本鎖RNA)、TLR7(一本鎖RNA)やRIG-1などのRNAセンサーに感知されアジュバンド効果が強く表れて自然免疫が激しく活性化されてサイトカインストームをおこしてしまうことです。これらを解決したのがmRNAの構成成分の一つであるウリジンを一メチルシュウドウリジンに置き換えたのでした。これによってRNAセンサーに認識されにくくなったのでした。一方でほかに加えられているアジュバンドよりも強いので副反応も強いと考えられます。しかし修飾されたウリジンに置換されただけではmRNAは不安定なので体内で酵素によってこわされてしまいます。MRNAが細胞に取り込められてタンパク質に翻訳されないとワクチンの価値がありません。そこでこれを可能にしたのが脂質ナノ粒子(LNP)である。LNPは想像以上の効果をもたらしました。LNPに包み込まれたmRNAは体内で分解されることなく細胞まで入り分解されることなく蛋白質が作られた(スパイク蛋白、ウイルスRNA、ウイルス蛋白)。その蛋白質から切り出された抗原ペプチドは樹状細胞によって抗原提示されT細胞免疫を強く活性化したのです。LNPにもアジュバンド活性がありmRNAとともに自然免疫も活性化します。このため抗体のみならずヘルパーT細胞、キラーT細胞を誘導します。他にアデノウィルス型がありアデノウィルスというDNA型のウイルスに目的の蛋白質の情報を持つDNAを組み込み接種する。アデノウィルスは細胞に感染し細胞の中で目的の蛋白を作られます。蛋白質の発現量が高い、複製できないが血栓を作りやすい、抗体価がmRNAより弱い、感染を阻止する効果弱い。【ワクチンの効果はどの程度続くか?】麻疹は一生続くが最近の報告では適切に抗原刺激を繰り返せば記憶T細胞はほぼ無限にいつまでも維持できると言われている。記憶細胞は常に刺激を受けリブート(再起動)を繰り返しています。mRNAワクチンで得られる抗体価は通常の感染で得られる抗体価の10倍以上あるということですが長続きしません。ワクチン接種後に感染するブレークスルー感染や3回目のワクチン接種によって初回以上に抗体価が素早く上がることがわかりました。ワクチン接種による免疫記憶は存在し感染もしくは3回目のワクチン接種によって「リブート」されたのです。【ハイブリッド免疫の獲得】ブレークスルー感染した人にワクチンを接種して感染するとより質の高いかつ多様な変異株に対応できる免疫が得られることが報告されています。「ハイブリット免疫」と呼ばれています。まとめると新型コロナワクチン感染症ワクチンによる免疫記憶は少なくとも1年以上は維持され実際の感染や再度のワクチン接種で「リブート」される。ワクチン接種は1年に1度、実際に感染した人は数年に1度でよく健康な若者であればオミクロン株のような軽症のウイルスでは打つ必要ないでしょう。むしろアジュバンドによる副反応や抗体による病気を引き起こすリスクが高いのです。
2026年03月06日 10:34
