ストレスと自律神経
ホルモンの分泌が自律神経によって調節される。ストレス時の緊急反応ではアドレナリンが交感神経の働きによって分泌される。ストレス時の反応を自律神経系と内分泌系のかかわりを見ていく。【適度なストレスは人生のスパイス】ストレスを起こす刺激は熱、外傷、騒音などの物理的なもの、不快な臭いなど化学的な物、感染などの生物的なもの、人間関係や仕事の悩みなど心理的・社会的なものがある。ストレスは有害なものと捉えがちですが適度な緊張感を与えるような快適なストレスもある。【気持ちによって内臓の動きは変化する】猫にビスマスというバリウムに似た物質を与え30分後に胃を撮影する。胃での消化は10時に与えた餌は時間とともに消化されて夕方6時には胃袋から小腸にほぼ移動した。ところが大きな音を立てるなどして猫がおびえると胃の動きは止まった。不安を取り除くと胃の動きも再開した。消化の良し悪しは猫の気持ち次第だったのです。【交感神経ー副腎髄質系の仕組み】動物や人間がストレスにさらされると全身の交感神経系の活動が高まります。それによって副腎髄質からアドレナリン(カテコールアミンと呼びノルアドレナリンとドーパミンも含まれる)分泌される。すると全身の交感神経系の活動とアドレナリンの働きが相まって心臓の収縮力が増えたり血糖値が上がったりという反応が起こる。これがストレスの馬鹿力になる。この仕組みを交感神経ー副腎髄質系の仕組み(闘争または逃走反応)と呼ぶ。アドレナリンは心拍を増やしたり血糖値を上げたりする作用強くノルアドレナリンは血管を収縮させ血圧を上げる作用が強いなど強弱に違いはあります。【戦うか逃げるかじっと待つか。ストレス時の自律神経反応】ストレスを受けた時の反応①闘争Fight②逃避Flight(交感神経系)③すくみFreeze(副交感神経系)などがある。人間においてその人の性格や過去の経験に基づいて判断される。自律神経系は瞬時にストレスに対応できるのが利点である。それでも収まらないときはコルチゾールの出番です。【ストレスに耐えるために出るホルモン】ストレスはすぐ終わることもあれば長引くこともあります。ストレス状態には胸腺・リンパ組織の委縮・胃十二指腸潰瘍・副腎肥大といった共通の生体反応が起きる。それに対応するのが副腎皮質からコルチゾールが多く分泌され副腎が肥大する。コルチゾールはストレスホルモンと呼ばれコレステロールから作られる。血糖値を上げる(糖新生)炎症や免疫を抑える作用あり。しかし胃において胃酸の分泌を促進するので胃潰瘍が起こりやすい。【胃潰瘍が起こる仕組み】ストレス下では交感神経と副交感神経の双方の活動が高まっている。交感神経の活動が高まれば胃の血管は収縮傾向になり血流は悪くなる一方副交感神経の活動はが強まらば強酸である胃酸の分泌は増えムチンも抑えられるので胃潰瘍が起こりやすい。【ストレスから体を守るメカニズムー視床下部⇒下垂体⇒副腎皮質系】ストレスを受けると視床下部でCRHが放出され下垂体でACTHが分泌され副腎皮質でコルチゾールが血中に分泌されるとストレス反応が起きる。血糖値上昇、抗炎症、抗アレルギー、胃酸分泌促進、胃粘液分泌抑制。これらを視床下部ー下垂体ー副腎皮質系(HPA軸)と呼ぶ。生体内でコルチゾールが多く作られすぎるとネガティブフィードバックによって調節されている。(排卵時にのみポジティブが働く)。副腎皮質ホルモン分泌に交感神経がかかわっていることが明らかになってきました。CRH(CRH神経)というホルモン兼神経伝達物質は「視床下部ー下垂体ー副腎皮質」のみならず「交感神経ー副腎髄質系」。視床下部の室傍核は「ストレスの中枢」となっている。ストレス時に働く脳の神経はオレキシン神経や脳幹のノルアドレナリンのかかわりも指摘されている。【安らぎのホルモン・・・オキシトシン】ストレス反応には3Fに加えて思いやり絆反応がある。それはオキシトシンの関与が指摘されてます。オキシトシンの生理作用は乳汁分泌と分娩促進作用がある。女性特有のホルモンではありません。分泌因子は授乳と分娩以外にマッサージ、共感、会話など。オキシトシン(オキシトシン神経)の働きは神経伝達物質としての働きもします。オキシトシンの投与によって性行動など自律神経反応が起きる。【子供のころのストレスが発達障害、記憶障害も関係する】母親に良く世話された子ネズミとかまってもらえなかったねずみでは大人になってから比較すると世話されたネズミはコルチコステロイドの分泌が少ないという結果が得られていてこのネズミは負荷した刺あまり感じていないつまりストレスに強いということである。かまってもらえなかったネズミはストレスに弱いだけでなく記憶の低下もみられたとのことです。
2026年04月19日 19:21
