がんとは?
【細胞の増殖が腫瘍を造る】人間の細胞は37兆個の細胞からなっています。始まりは1個の受精卵からである。それが分裂を繰り返し増殖し増殖の過程で様々な種類の細胞に分化しそれらの細胞が組織、臓器、器官を造り体が出来上がっていきます。いったん体が出来上がったりした後も細胞は必要に応じて増殖します。胃の粘膜の細胞とか毛母細胞や骨髄細胞も増殖の速い細胞として知られてます。一方体の中で一番重い臓器である脳の細胞、肝臓、心筋の細胞は増殖しません。体の中でどのような細胞がどれだけ増殖するかはコントロールされている。しかしこのコントロールを逃れ必要とされる量を超えるて細胞が増殖し続けることがあります。これらの余分な細胞が腫瘍です。【悪性腫瘍の3つの特徴】①自律性増殖②浸潤と転移③悪液質(全身性の慢性炎症が起こること)脂肪や骨格筋が減る。上皮細胞から発生する悪性腫瘍をがんで非上皮細胞から発生する悪性腫瘍を肉腫。上皮は外胚葉由来、管状臓器の内面は内胚葉由来ですが非上皮性細胞は中胚葉由来で表皮と管状臓器の内面の間を埋めている。ただし泌尿器や生殖器は中胚葉からできるもの中空の管状臓器であるため上皮細胞である。癌腫である。胃は粘膜の上皮細胞に由来するのは胃がんであり粘膜下層や筋層で発生するのは消化管間質腫瘍で肉腫である。【様々な種類がある血液のがん】悪性腫瘍とは別に造血器で発生するがんもある。「造血器悪性腫瘍」があります。血液細胞には白血球、赤血球、血小板がありますがこれらは骨髄にある造血幹細胞が分化して出来ています。この分化の途中で異常に増加し悪性化するのが白血病であり悪性化した細胞を白血病細胞である。多発性骨髄腫は形質細胞の癌です。白血病と異なり、分化の進んだ血液細胞が悪性化するがんです。悪性リンパ腫はB細胞やT細胞などのリンパ球が悪性化するものです。悪性リンパ腫はリンパ節やリンパ小節(パイエル板や扁桃)で増殖します。中皮腫は胸膜、腹膜、心膜は中皮細胞がならんでいてそこから発生するするのが中皮腫である(アスベストが原因)【浸潤と転移】上皮組織は基底膜という丈夫な膜で裏打ちされている。その下には間質があります。間質はコラーゲン線維と繊維芽細胞、リンパ管、血管がある。上皮細胞が発生した腫瘍が成長すると基底膜を突き破って間質に達します。これを「浸潤」と言い浸潤が進むと腫瘍が乾漆にある血管やリンパ管に達し腫瘍から離れた細胞が血管やリンパ管に乗って体の別の場所に移動する。移動先で細胞が血管やリンパ液から抜けだして増殖し腫瘍をつくることが「転移」という。白血病は転移がない。がんになる前の状態を「上皮内新生物」といい上皮内腫瘍という。【がん遺伝子の発見】現在では「遺伝子の病気であると考えられている。」それが「Src」と呼ばれている遺伝子である。これらの肉腫ウイルス遺伝子により宿主細胞は増殖する。ところが鶏の正常細胞にもウイルスのSrc遺伝子があることがわかりました。ここから「癌の発生には正常な細胞に存在する正常な遺伝子がかかわっている」という考えが生まれました。正常な遺伝子が変異するとウイルスの遺伝子と同じ様にがんを引き起こすと考えられるようになった。変異を起こす前の正常な遺伝子を「がん原遺伝子」変異した後の遺伝子を「がん遺伝子」と呼ぶ。がんを引き起こすウイルスはたくさんあります。そうしたウイルスが持つがん遺伝子とよく似た遺伝子が人を含む様々な生物で発見され支持される様になった。【リン酸化で情報を伝達する癌細胞】Src遺伝子からSRCというタンパク質が作られる。酵素として働き別のタンパク質をリン酸化する。リン酸基が結合できるのはセリン、トレオニン、チロシンの3種類である。普通はチロシンのリン酸化はみられないことからチロシンのリン酸化によりそれががんを引き起こすというものでした。SRCがチロシンキナーゼです。体の中では2万種類の遺伝子にもとずいて約5万個~10万個の蛋白が作られている。しかし細胞の増殖に関するタンパク質は数百種類です。人を含む神格生物はチロシンをリン酸化することにより増殖シグナルの伝達専用に割り当てられている。【癌抑制遺伝子】Rb1と名づけられたこの遺伝子は細胞周期を途中でやめる働きがある。この働きによってDNAが損傷を受けた細胞がそれ以上増殖しないように抑えている。【発見当時はがん遺伝子だと思われたP53】現在では数百種類のがん抑制因子が知られています。いずれも変異したDNAを持つ細胞が増殖するのを抑えるがやりかたによって多いっく3つに分けられる。①傷ついたDNAを持つ細胞が増殖しないように細胞増殖抑制(Rb1遺伝子)②DNAの傷ついた箇所を修復。(MLH1遺伝子)③細胞アポトーシス(P53遺伝子)P53遺伝子の特徴はがん患者の半数以上という高い頻度でP53遺伝子の変異がみられることです。がん細胞ではP53遺伝子はが不活化されていてることからがん抑制遺伝子であると考えられるようになった。【多彩な顔を持つP53タンパク質】P53は転写因子である。細胞の中では遺伝子の情報がRNAに転写されそのRNAの情報にもとずいて蛋白質が作られる。その時転写因子は遺伝子の手前のDNAに配列し遺伝子の転写を抑えたり進めたりする。機能としてはDNAの修復と細胞周期の停止、血管新生の抑制、アポトーシスの誘導など。こうした機能は細胞のDNAに傷がつくようなストレスを受けた時にだけ発揮される。P53遺伝子に変異が起こるとP53蛋白質は部下の遺伝子のDNA配列に結合できなくなる。その結果癌になる。【癌のメカニズムの解明で治療が進歩】それは分子標的薬です。細胞の異常な増殖を引き起こす蛋白質の働きを抑えれば癌を治療できる可能性が明らかになりました。がんを発生させる分子(特定分子)(標的タンパク質)を狙う薬。EGFRなどの標的に結合する低分子化合物と標的に対する抗体がある。ゲフェチニブは肺癌の治療薬であるが肺癌にはEGFRの変異がみられ増殖シグナルを出し癌細胞を増殖させるがこの抗体薬によってATPを結合させないことにより癌を増殖させないにする。「阻害剤」。乳がんではHER2が変異をおこしています。トラスツズマブは変異したHER2に結合しHER2の増殖シグナルを抑える。さらにNK細胞や単球を呼び押せて腫瘍細胞を障害する。
2026年04月27日 08:53
