三叉神経痛(第Ⅲ枝)
三叉神経は一部が咀嚼筋の運動枝として分布する以外は顔面の知覚の知覚の大部分を司どる。半月神経節を作ったのち3枝に分かれる。第1枝は眼神経であり上眼窩裂から眼窩に入り、眼窩の内容、前頭部、鼻腔の知覚を司る。第2枝は上顎神経となり蝶形骨大翼の正円孔を貫いて翼口蓋に入り、上顔面部の皮膚、口蓋および上顎部粘膜、歯肉、歯髄の知覚を司る。第3枝は下顎神経となり運動性線維とともに卵円孔を通って側頭眼窩に現れ、頬部、側頭部、オトガイ部、舌、下唇、歯肉、歯髄に分布する。一方顔面皮下には眼窩上切痕から前頭神経が、眼窩下孔から眼窩下神経、頬骨の小穴から頬骨神経がオトガイ孔からオトガイ神経が顎関節の後ろから上方へ耳介側頭神経がそれぞれ皮膚に分布している。【原因】末梢の顎や歯の問題ではなく頭蓋内深部において三叉神経が脳幹に入る直前で三叉神経が動脈(上脳動脈)などによって物理的に圧迫されることにある。この圧迫により神経の過敏化(脱髄)異常な痛みのシグナルが脳に伝授される。【診断】MRI【治療】①内科的治療は投薬である。カルバマゼピン®テグレトールが第一選択薬。神経細胞のNAチャネル遮断し神経の異常な昂奮を強力に抑え込む。副作用として眠き、ふらつき、めまいがある。②神経ブロック・・・三叉神経の末梢枝神経節に対してリドカイン注入、高周波熱凝固療法により神経線維を意図的に遮断することで痛みの伝達を断つ方法である。再発が起こるのと顔面のしびれが来る。【放射線治療】γナイフ【外科的治療】微小血管減圧術(MVD)・・・耳介後方の乳様突起後縁付近で開頭し三叉神経から動脈を物理的に分離することで三叉神経への圧迫を解除する方法である。聴神経への影響がある。他には突発性三叉神経痛に対しての神経内剥離手術がある。三叉神経の神経束を数本分離する方法である。痺れ感覚障害が出現するリスクがある。
2026年05月27日 04:54
