分子生物学⑩細胞内シグナルNFκBの活性化
【転写因子NFκB】免疫・炎症反応で最も重要な転写因子はNFκBで炎症にかかわるほとんどの物質の遺伝発現の主役として働きます。NFκBが活性化するシグナル伝達物質経路は多数あります。【経路②抗原提示⇒NFκB経路】T細胞のTCRが抗原提示を受けて活性化するのはTyrk会合型受容体。抗原提示⇒Srcファミリー⇒ITAM(リン酸化)TCRならZap70(BCRならSyk)⇒PCL(ホスポリパーゼC)⇒DAG、IP3、Ca⇒PKC⇒IKK(IκBを分解)⇒NFκBが核内へ移動しやすいようにします。活性化したNFκBは細胞のサイトカイン産生、接着分子、遊走因子、細胞増殖またはアポトーシスなどすべての免疫・炎症反応の中心的な転写因子として働きます。一方途中でPLCの活性化からDAGはRasを活性化しMAPKカスケードもPI3Kの経路も促進します。さらにPLCの活性化はIP3⇒CA2+も導き転写因子NFATを誘導する。【LPS抗原⇒NFκB経路】細菌のLPS抗原(リポ多糖)⇒TLR4⇒アダプター蛋白⇒IRAK⇒TRAF⇒TAK1などが次々リン酸化される。TAK1はIKk(IκBキナーゼ)を活性化してNFκKの活性化を誘導したりMAPKKkとしてMAPKカスケードを活性化する。NFκB活性によりアポトーシス関連因子も多く発現する。そのため炎症性物質を産生した細胞は死にゆく傾向が強い。【EGF⇒APー1経路】EGF受容体型TyrKが刺激されるとGrb2⇒SOS⇒Ras⇒MAPKカスケード⇒AP-1(転写因子)⇒PI3K⇒Rho活性化⇒細胞の骨格変形、遊走を制御する経路。
2026年07月03日 12:21
