②リボソーム
細胞が細胞であるからには必ずできなければならないことが3つある。1つは必要な物質をやり取りできること。2つは自己複製が出来ること。3つは代謝を行ってATPを得ることである。そのうち1つはタンパク質合成装置である「リボソーム」の存在である。【絶対に失ってはいけないもの】細胞にも失ってはならないものがリボソームである。タンパク質は細胞が活動するには不可欠な物質である。細胞がエネルギーを作り出しエネルギーを使って活動するための「酵素」の本体もほとんどがタンパク質である。一個の細胞の中に何十万個と言われるほど存在している。遺伝子の本体はDNA(赤血球は核無し)である。それによって塩基配列として存在する遺伝子をタンパク質の設計図としてタンパクを作り細胞として生を全うしている。リボソームの存在が細胞たるゆえんである。【タンパク質を自分で作るということ】細胞は代謝と自己複製を自ら行う能力を持っている。自己複製とは増殖して(細胞の場合は分裂をとる)みずからの遺伝子を受け継ぐコピーすなわち子孫を作ることで自分で行えることが重要である。こうした一連の化学反応は反応速度を格段にアップさせることが出来る触媒である酵素で行われるのである。これらもタンパク質でできている。タンパク質があって代謝、自己増殖を自分の手で行うことが出来るということだ。タンパク質は10万種類そのうち酵素として働くのが半分(酵素タンパク質)構造タンパク(細胞の構造を担う)、収縮タンパク(筋肉)、防御システムタンパク(抗体など免疫の仕組みだ働く)。これらはリボソームが作ってくれる。【リボソームの形】リボソームは「RNA」とタンパク質からなる複合体である。リボソームの材料となっているのが「リボソームタンパク質」である。一方のRNAは核酸であり用いられる塩基が違う。(チミンーウラシル)構成される糖がDNAではデオキシリボースに対しRNAはリボースである。DNAでは日本のDNAが相補的に抱き合って二本鎖になっていてRNAでは一本鎖の中で相補的な配列が部分的に二本鎖を形成し立体構造を作り出している。RNAはリボソームにまでその情報を運ぶmRNAやアミノ酸を運ぶtRNAやmRNAを調節するmiRNAが重要な役割を果たしている。細胞内で最大量を誇るのがリボソームの材料となるrRNA(リボソームRNA)である。原核動物では4種類が一本ずつ集まることでリボソームを作り上げている。個々のリボソームは大サブユニットと小サブユニットの二つの粒子に分けることが出来る。タンパク質の合成をしていないときは二つの粒子はバラバラで合成されるときに合体して完全なリボソームとなる。【rRNAがタンパク質を合成する】リボソームの中でタンパク質を合成する機能を持っているのはリボソームタンパク質ではなくrRNAの方である。タンパク質を合成する機能というのはアミノ酸をつなげていく「ペプチド転移反応」の触媒の働きを行うということである。リボソームではDNAである遺伝子から転写されたmRNAの塩基配列を読み取りその塩基配列が指定するアミノ酸をtRNAが一個づつ持ってきてはそれを一個ずつつなげていく作業(翻訳)が行われる。その作業を行う酵素が大サブユニットを構成するrRNAである。リボソームにおけるペプチド転移反応の触媒はリボソームタンパク質ではなくrRNAが担っている。(リボザイム)【リボソームタンパクによる翻訳作業】タンパク質合成の概略は細胞核の中で遺伝子から転写されその塩基配列を写し取ったmRNAが細胞核が表面無数に開いた核膜孔を通て細胞質にやってきてリボソームの小サブユニットがmRNAに取り付く。小サブユニットでは最初のアミノ酸である「メチオニン」がくっついたtRNAが結合していて「メチオニン」に対してかつタンパク質の合成がスタートする最初のコドンである開始コドンをサーチする。「コドン」とはmRNA上の3つの塩基からなる{アミノ酸の暗号}のことを指す。開始コドンが始まると大サブユニットが結合しリボソームが完成すると同時にタンパク質の合成が始まる。リボソームがmRNAの上をコドン3塩基分ずつ動いている間アミノ酸一個ずつくっつけたtRNAが次々にリボソームの所定の位置に入り込んでいく。こうして入り込んだアミノ酸をぢユニットを構成するrRNAがリザイムとしてつなげていく。塩基でできた言語をアミノ酸でできた言語に変換するいわゆる翻訳である。翻訳作業にはいろんなタンパク質がサポート役として働く。これが「アミノアシルtRNA合成酵素」である。例えばこの酵素によってメチオニンをtRNAに結合させるのはメチオニルtRNA合成酵素である。
2026年09月05日 16:14
